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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
24章・王都出発。いざリアーナへ!

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 街中をさらに進んで行き、代官の屋敷に到着した俺たちは、屋敷の玄関前に立つ代官に丁寧に出迎えられた。

 俺たちの到着を聞いて、そこで待っていたんだろう。


 馬車を降りると、そのまま俺とセリアーナとリーゼル、オーギュストが貴賓室らしき部屋へと案内された。

 護衛の兵たちは、事情聴取と捕らえた賊の護送も兼ねて、この街の騎士団の詰め所へと移動している。


 外には護衛の兵がちゃんといるが、部屋には俺たちと代官の5人だ。


 そして、部屋の真ん中から外れた壁際に応接用のスペースが設けられていて、話はそこで行うことになった。

 ちなみに、俺とセリアーナはそこからさらに離れた席についている。

 引き離されているわけじゃないんだが……どちらかと言うと、女性を関わらせないための代官側の配慮かな?


 一応セリアーナこそが当事者なんだけどな……と思いつつ、俺はセリアーナの後ろに浮きながら、彼等の話を見守っている。


「本日の予定を聞いていたにもかかわらず、閣下をお呼びたてして申し訳ありません」


 俺たちが席に着くと、代官は改めて丁寧に頭を下げてきた。


 出迎えもそうだったが、リーゼルに対して敬意は持っているようだな。

 何かこの感じだと、彼は少なくとも襲撃には関与していなさそうな気配がするが……どうなのかな?


「いや、事情は理解している。道中の事情について詳しいことは詰め所で兵たちが話しているだろうが……こちらでもしておこう。オーギュスト?」


「はっ」


 オーギュストはリーゼルに返事をすると、代官に説明を開始した。

 王都でのことから始めているあたり、改めて一から説明するつもりらしいな。


 そして……リーゼルはそちらの席から離れて、俺たちの方へと移ってきた。


「あれ? 旦那様はこっちに来るの?」


 リーゼルは「ああ」と笑って答えると、セリアーナの向かいの席に着いた。


「報告だけなら二人で十分だからね。セリア、どうだった?」


「街に入ってからここに来るまでの間はチラホラ目についたけれど、屋敷内は問題無いわ。良かったわね?」


「そうだね……。どんな理由があったとしても、流石に陛下が任命された代官を僕が無断で処罰するのは、面倒ごとになりかねなかったが、一つ懸念が解消したね」


「それは何よりね」


 そう言って二人は笑っていた。


 ◇


 オーギュストと代官の話は、オーギュストが説明をして代官が時折驚く……そんな感じで進行していた。


 あくまで漏れ聞こえる話の内容から推測しているだけだが、どうやら代官は本当に賊には関与していないようだ。


 王都からここまでの道中にある街や村の代官には、周辺の巡回の強化だったり時間の融通を図ってもらったり、襲撃時に遭遇した際の連携だったり、明日の事にはなるが、死体の処理を任せたりと、協力を仰ぐために事前に説明をしてはいるんだ。


 それは俺たちのスケジュールを流すことになるわけだし、もしそのうちの誰かが賊と通じていたら、道中に罠をしかけられたりもする危険もあるが、そこは信頼してのことだろう。


 道中で襲撃だったり待ち伏せだったりもあったが、それは賊側が普通に調べたらわかる範囲での事だったし、怪しい感じはしなかったもんな。


 だが、それはそれだ。

 各街の代官が賊側に付いていないとはいえ、その下の者たちまではどうかはわからない。

 実際この街がそうみたいだしな。


 んで、その事を代官のおっさんはオーギュストから聞いて随分と驚いていた。


 さて、驚くおっさんのことはオーギュストに任せるとして……。


「今外はどんな感じなの?」


 街に入った頃からつけている者たちがいたようだったが、屋敷の中に問題が無いのなら、いるとしたら外だよな?

 馬車の中で、俺たちを分断させるのが狙い……とか、そんな感じの事を言っていたが、今のところそれは上手くいっているし、どうなってるんだろうか。


「屋敷を遠巻きにしているわね。後、詰所との経路にも今までいなかった者が何人か集まっているわ。実力は大したことないし、動きがあからさま過ぎだもの。金に困った者たちを適当に雇ったのかもしれないわね」


「何人かという事は、数はそこまで多くないのかな?」


「ええ。正門が見える範囲に5人と裏門に1人ね。街にはもう少しいるけれど、距離があるしその連中が参加するかはわからないし、来るとしたら、その6人がメインじゃないかしら?」


「なるほど……。その人数なら屋敷への襲撃は無いだろうし、馬車に乗るタイミングかな?」


「そうでしょうね。まあ、放置して船に攻撃を仕掛けられても面倒だし、ここで決めて欲しいわね」


 ウチの兵や護衛の冒険者は残っているが、他の兵は詰め所に行っているし、人数的にはそこまで差はないはずだ。

 二人が言うように、来るとしたらここだろうな。


 俺は二人の話に頷いていた。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[一言] 戦闘おきたら代官クビ飛んでも仕方ないほどの失態だと思うんだけど。 敵勢力に関わってようがなかろうが、代官の首程度ではすまないよね? ちょっと、出発前くらいから話についていけないというか、展…
[良い点] 更新乙い [一言] 丁度赴任している時に不祥事とか 代官のおっさんェ……
[一言] 超上空で隠れ家発動できたっけ? できるならいくらでも安全確保しながら同時に避難できるな
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