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聖貨を集めて、ぶん回せ!【2巻発売中】  作者: 青木紅葉
24章・王都出発。いざリアーナへ!

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「森に……川に……アレは湖かな? んで、山にも繋がっている……と。まぁ、水はあるし数日潜伏するくらいなら余裕そうだな」


 オーギュストに頼まれた俺は、まずは真っ直ぐ街道を北に外れて、草原を突っ切って飛んで行った。

 森には東側から回り込んで近付けば、気付かれる事は無いだろう。


 飛びながら周囲の様子を探ってみようと思い、ヘビたちを出して周囲をキョロキョロと……ついでに下の草原も調べさせた。


「魔物も獣もいなければ、人が踏み入った痕跡も無いし……怪しい物も無い。何も無しだね」


 背の高い草が生い茂り、上からだと地面はほとんど見えないが、何かを仕掛けられている様には思えないし、ここで何かを仕掛けてこようって感じはしないな。


 そのまま周囲を探りながら飛んでいたが、森の手前に差し掛かったところで今度は後ろの様子を見てみようと、振り返った。


 心なしか速度を落としているように見えるが、セリアーナたち一行が街道を西に向かって進んでいるのが見える。

 賊を詰め込んでいるからか、囮兼盾だった3台の馬車は、先行するセリアーナとリーゼルが乗っている2台の馬車から少し距離を取っていた。

 その代わりなのか、全体的に護衛の兵たちの隊列の組み方がコンパクトになっている気がするが、どこからでもフォロー出来るようにかな?


 ともあれ、この分だと想定する接触場所まで、さほど時間をかけずに到着しそうだし……今さら俺がそっちを気にしても仕方が無いか。


「後ろをついて来ている者もいないし……。気にするのはこっちだけか」


 後ろはもういいと、再び前を向いて森に視線をやった。


「見た感じ普通の森だよなー……。まぁ、王都に繋がる街道のすぐ側だし、外から見てわかるような異変なんて無いよな」


 オーギュストの懸念通りの連中なら、そこもしっかり気を付けるだろう。

 潜むとしたらもっと奥だろうけれど、それじゃー急いで駆け付けたところで、襲撃に間に合わないかもしれないし……。


「……あぁ! だから浅瀬だけでいいのか」


 しかし……と首を傾げるが……。


「まぁ、いいか。考えるのは向こうに任せて、オレはさっさと見て回るか」


 考えても仕方が無い。

 あんまりグズグズも出来ないし、さっさと森の浅瀬を見て回ろう!


 思考を切り替えて気合いを入れ直すと、俺は森を目指して【浮き玉】を加速させた。


 ◇


「ふーぬ……?」


 気合いを入れ直して森の上空に突っ込んで来たはいいが、何も無いな。


 ヘビの目を使ってはいるものの、今の俺の守りは普段より一枚少ないし、慣れない場所を飛ぶってこともあって、視界の共有まではしていなかった。

 だから、あくまで俺の目で識別できる範囲でしか探る事は出来ないため、どうにも索敵の精度がよろしくない気がする。

 せめて、【妖精の瞳】があれば、もっと色々見えて来るものもあるんだろうが……。


「まぁ、浅瀬には魔物もいないって事でいいのかな? お?」


 上空からキョロキョロしていると、西の方角に何やら人間らしき集団が目に入った。

 馬に乗っているし、多数と少数が互いに距離を取って分かれているし……これが賊らしき連中と先行させていた連中だよな。


 ってことは、ここからだと木に遮られて見る事は出来ないが、連中の足元には死体がゴロゴロ転がっているのか……。

 俺にはまだ気づいていないようだし、あそこまでは行かなくてもいいかな?


「お?」


 オーギュストの元に戻ろうと、向きを反転させたのだが、その際にチラリと森の奥の方で人の気配らしきものが見えた……気がする。

 距離がありすぎて、俺じゃわからないんだよな。

 動いているし、人間なのは間違いない気がするんだが……。


「どうかな?」


 アカメたちにどう思うか訊ねるが……。


「わかんないか」


 何の反応も示さないし、脅威じゃないのかな?

 まぁ、まだ日は高いし森に用のある人間だっているだろう。


 引き返すか。


 ◇


「団長!」


 俺が戻って来た時には、馬車はもう接触するポイントまで数百メートルといった距離まで来ていた。

 街道の先に目を向けると、森の切れ間が見えるし、そこに止まっている賊たちも小さく見えている。


 あまり時間をかけていないつもりだったが、結構ギリギリだったな。


「連中と接触していても構わなかったんだが……急がせてしまったか。聞かせてくれ」


 俺が小さく息を吐いたのが分かったのか、オーギュストは労うような声でそう言ってきた。


「……なんだ、急がんでよかったのね。まぁ、いいや。えーとね」


 少々気が抜けつつも、俺は森の上で見てきたことを伝えることにした。

セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】

恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】【赤の剣】【猿の腕】・3枚


セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚

エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚

アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚

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― 新着の感想 ―
[一言] 怪しいなぁ
[良い点] 更新乙い [一言] 森の奥に潜む影 うーん、これはお約束的に敵臭!!有罪!!
[一言] 慌てるなんとかが貰いがどうとか ちゃんと人の気配がしたことまで報告できるかな
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