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408

 洞窟の奥にはとても大きな川が流れていた。(真っ暗だけど水の流れる音と手で触ることのできる大量の流れる水がそこにはあった)

 地下水なのだろうか? 詳しいことはよくわからないけど、そこには確かに川は存在していた。

「三途の川なのかな? この川」大きな川を懐中電灯の灯りで照らしながら仁くんは言った。

「流れが強いな。これじゃあ向こう岸まではとてもじゃないけど渡れないな」

「ここで大丈夫だよ」

 仁くんを見て咲は言った。

「ここでいいのか? それじゃあここで占いをするんだな」

 仁くんの言葉に咲は返事をしない。

 仁くんは不審に思って咲を見た。

 すると咲はじっと川の近くに立って仁くんを先に見つめていた。

 とても真剣な顔をしている。

 仁くんは立ち上がり(川の水を触るためにかがみ込んでいた)懐中電灯の丸い灯りの中にいる咲を見る。

「咲」仁くんは言う。

 咲はいつの間にかにその体に巻いていた白いロープを解いていた。そのロープの先を手のひらの上に乗せている。

「咲。危ないからロープまけよ。解けちゃったのか? 相変わらずどじだな」明るい声で(戯けた雰囲気で)仁くんは言う。(仁くんは本当に優しいな)

 咲はロープをそっと闇の中に放り出した。ロープの消えていく先を見て、それから仁くんに視線をまた戻した。

「仁くん。大切はお話があります」咲は言う。

「なんだよ。こんなところであらたまって。恋の告白か?」仁くんは言う。

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