表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

374/447

374

「どうぞ。なんにもないところだけど、ゆっくりしていって」葉ちゃんはそう言いながら庭のテラスに座っている宝に紅茶を淹れてくれた。お茶菓子に小さなケーキもあった。(それらを葉ちゃんは古い黄緑色をしたふたつドアの冷蔵庫から出した)

「ありがとう。葉ちゃん」葉ちゃんのほっぺたにキスをしながら宝は言った。

 透明なガラスには花びらが浮いている。紅茶の中に浮かんでいる花びらだ。ケーキは種類があって、いちごとチョコと抹茶とチーズのケーキだった。(一口で食べられる大きさのケーキだった)

 そんな用意をしてから葉ちゃんは宝の前にある椅子に座った。ホースをしまった葉ちゃんは白いシャツの首元に黒色のリボンをつけている。(水やりのときには外していたようだった)

 風が気持ちいい。ゆっくりとした時間の流れている、のんびりしているどこか懐かしい感じのする景色を見ながら宝は思う。

「宝物は見つかった?」

 久しぶりにあって、葉ちゃんがなんて言うんだろうって思っていたのだけど、そんなことを葉ちゃんは言った。(残念なことにまだ見つかっていなかったので)宝はゆっくりとその顔を左右に動かした。

「そんなんだ。残念だな。だけど焦ることはないよ。時間はある。ゆっくりと時間をかけて見つければいい」と小さく笑いながら葉ちゃんは言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ