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『謝るの? それとも、文句を言うつもりなの?』

「そんなの、会ってみないとわかんないよ」それは星の正直な言葉だった。それを確かめることも、森にやってきた星の目的の一つだと言える。

「じゃあ、今度はこっちから質問」

 今度は星が魚に質問をする。実は星にも一つ、魚に聞いてみたいと思っていたことがあった。

「ねえ、魚。あなたはどうして澄くんのことを信じないの? 澄くんのことが嫌いなの?」

 魚はどこか他人に対して冷たいところがある。星に対しても明らかに距離を取っている。それはなぜなのか? 星はその理由が知りたかった。

『僕は別に澄のことを嫌っているわけじゃないよ。そうじゃなくて、会ったばかりの人を簡単に信用してはいけないと言っているんだよ』

 それはきっと魚の本心だろう。魚は本当に星のことを心配してくれているのだ。

 そんな魚の答えを聞いて星はにっこりと微笑んだ。

「そういえばあなた、契約のときもそんなこと言ってたわね。後悔しないか、本当にいいのかいって。何度も私に聞いてきた。あなた、最初は悪い魔法使いだと思っていたけど、意外と優しいのかもね」

 魚は返事をしない。星も別に返事を期待していたわけではなかった。

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