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3-4 大切な人

 俺の話はつまらないと思うんだがな。


 聞いてどうするというのよ。


 昔はさ、いたずらとか好きだったぜ?されるのもまぁ、アカネが相手なら悪くはない。


 まぁ、聞きたいというのなら別に断る道理もないしさ。


 話していこうか。


 俺の名前はハヤト。自慢じゃないがきれいな奥さんと可愛い娘を養う一家の大黒柱さ。



「アカネ、今夜のおかずは何かな?」


「うーん、レバニラ炒め!うぇっへっへっへ、ハヤトの血肉を作ってやるぜ!」


「今日もがっつり来るなぁ。そんなに俺やせたかなぁ」



 夕暮れ時、長くなった日が部屋の西側を黄色く照らす。


 敷地内にある古い大樹の木の葉を抜けてくる光は、優しい木漏れ日といえる。俺はこの時間が好きだ。


 昔住んでたところだと、この時間になるとふるさとがテープで流れだすんだよな。あの町では今でもそれを聞けるのだろうか。


 ふと、窓の外を眺めていたら、俺の手をぺチぺチと小さな掌がたたきつけられる。


 抱えているハルカがご飯を催促しているのだ。半分ミルク半分離乳食。少しずつ成長しているなと感じる。小指の先くらいのスプーンを一掬いしてまた大きく開かれた口へと送り込んだ。


 日々成長を感じられる。生まれたときあんなに小さかった子がたくましく育っていくと、なんだろうか俺の楽しみになっているのだろうか。育成ゲームじゃないけどさ、我が子の成長を毎日見守れるなんてやる気はすこぶる高くもなるさ。


 残り一口というところで、ハルカは満足したようだ。それでも残したのではないミルクも飲んでこれだけ食べたのである。


 これでまたこの子はよく寝て大きくなるだろう。アカネに似たぱっちり二重はきっと可愛くなるのだろう。アカネにてきれいに育つといい。少しは俺に似て落ち着いた正確になってもいいかな。


 なんにもしても子煩悩とはこの事だろう。西日に再び目を向け両手でハルカのぬくもりを感じ取った。



「ハルカ、寝ちゃった?」


「もうちょっとかな。このままもう少しいるよ」


「そっか、じゃあご飯炊いちゃうね」



 アカネがハルカの様子伺いに来た。エプロンにかからない様に髪はゴムで縛っている。結婚した時はそこまで長くなかったが、今ではすっかりロングヘア。


 アカネの手を引いて俺の横に座らせた。



「ん、どうした?」


「いや、ちょっとな」



 並んで二人で黄昏時を過ごす。


 今の俺の幸せだ。


……爆発s

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