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3-3 大好きな人3

 夏になってくるとハルカの高い体温は少し、暑かったりする。


 ハヤトはそんなハルカを体の正面でおんぶしている。使っているのは抱っこ紐だけだ。ベビーカーを使ってみたこともあったけど、今みたいに商店街に来たときとか、道の状態見ていると「危ない」とハヤトが言った。


 ベビー用品はこれでもかとそろっている。両家共に初孫なのだ。お義父さんたちも遠くからわざわざ色々と持ってきてくれる。そして何よりお金があるからだろう、結構高いんだなぁこれが。


 うちのほうも母を筆頭にハルカにメロメロである。血圧が上がり過ぎ居て三度ほどまた入院したほどだ。



「今日は何を買っていきましょうかねー。アカネは今週は何食べたい?」



 いつもの商店街に三人で訪れる。


 会食、いやただの食事会なんだけどね、両家のお呼びと食事のレベルが高いから会食って言うけど、今週は久々に何もない。特に特別なことは何もない普通の日が来るのだ。


 ハヤトはジーンズにポロシャツ。プラスハルカ。


 私は白い大学時代のワンピースにお買い物バック。


 シズクさんに一回「お似合いの若夫婦ですねー羨ましい」などと冷やかされた格好だ。


 道行く人たちはそれぞれ。若い人もいれば老夫婦だったり、理想的なファミリーもいる。活気がある商店街だ。そこの近くに私たちはアパートを借りて住んでいる。


 家族は旦那のハヤトと娘のハルカ、それと飼い猫のなーこ。2DKくらいの部屋にはちょうどいい環境だと思う。


 ハヤトは地元の優良企業に勤めており営業課長代理。なのに必ず6時半には帰ってくるという、私が知っている会社員とは何か違う普通のサラリーマン。


 私も最近までは町1つ向こうの弁当屋さんでパートをしていた。ハルカの出産に合わせてパートはやめたが、保育園に預けられるようになったらまたどこかで働きたいなって思っている。


 夏の日差しがまぶしい。


 私が日に手をかざし立ち止まっていると、ハヤトが片手を私の手に重ねた。



「アカネ、色々さ、気苦労もかけているけど俺頑張るから」



 これ以上何を頑張るというのだ。



「いいパパになるためにはいいママが必要だからさ、一緒に頑張っていこうぜ」


「はー、全く、何もわかっちゃいないね、ハヤトは」


「ふぇえ!?何が分かっていないと!」


「自分のことだとハヤト自身のこと」


「俺?いや別に普段通りだけど。あ!もっと頑張れと!」


「ちげぇわ!」



 頭をはたいてやる。



「頑張りすぎなんだよ、ハヤトは。知ってるんだよ?ベルトまた短く切って調整してたでしょ。痩せてきているのはわかるんだから。そんなに頑張っていつかさ……いつか、倒れちゃったらどうするつもりよ」


「おおう、そうか。見ればわかるのか」



 ハヤトは自分の体を見ようとするが、そこは残念ハルカがいます。



「私の料理まずい?」


「それはない。うまい」


「じゃあもっと食べれるね」


「……食べれるな」


「じゃあ今日はお肉だ。たくさんお肉を買って帰りましょう」


 今度は繋いだ手を私のほうから引っ張る。


 あたたかな日差しの中、私の大好きな人がここにいる。


 一緒にいられるという幸せがここにあった。


友だちの結婚報告に胸を痛める日々。

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