1-13少しずつ2
少しずつ2
ハヤトとのこんな生活が続いてかなり経過した。
この心地よい生活も今では当たり前の日常になった。
ハヤトが言っていた。「けじめをつける」って。
私はいつでもそれを受け入れる覚悟はある。いつでもどーんと来いってやつだ。
私はいつもハヤトにおんぶにだっこだ。弱い私はハヤトに迷惑ばかりかけている。受け入れる覚悟というのは、自分に自信があるということではない。ハヤトが望むなら私はただ従おうってこと。
だからだろう、ハヤトが何かやっていることをいつも目をそらしている。受け入れるなんて言ってみても、不安でいっぱいなんだよ。
ハヤトが遠い目をしているとき、とても怖くなる。今の楽しい生活も終わり、ハヤトと離れ離れになるかもしれないと、ついつい考えてしまう。
いやな女だ。
自分の身ばかり考えている。
でもハヤトがこの思いを知ったらきっと、優しすぎるハヤトが知ったらきっと、私の事を抱きしめながら謝るんだろうな。
ハヤトの性格をわかっていてそれでいて疑う。本当に嫌な女だ。
でもただ、受け入れるだけの女はまずいとさすがの私も思う。できるだけ、ハヤトを信じて、その時が来ても大丈夫なように準備を進めておきたい。別に一緒に暮らしているわけじゃないんだけど、二人で家計をやりくりしている。まぁ、ハヤトの給料でだけど。
私自身のお金はあまりない。社会人といえるのかなぁ。在学中に今の生活が始まったから、私は就職せずにバイトだけやっている。
よく考えたらこれだめだ。社会人としては失敗している。ハヤトと実家の両親に食べさせてもらっているようなもんだ。
考えたら悲しくなってきた。まぁいいや、そういうことでハヤトは家計を私に任してくれている。本当に少ないんだけど、それでもなんとか節約して貯金は作ってみている。雀の涙も集まれば、きっと札束のプールに…、そこまではね。ならないか。
ちなみにだけど、普段私は何をやっているかというと、毎朝ハヤトの所に通うことから始まって、ハヤトが出かけたら家のことをやっている。帰ってきてからは夕飯を一緒に食べて、帰っている。そこまでやっているならなんで同棲じゃないの?って思うかもしれないけど、だってあれじゃん…、恥ずかしいじゃん…。
それに家ではお母さんにいろんなことを教えてもらえるしね。これからの生活で必要になりそうなこと、今のうちに覚えているの。
何の話をしていたんだっけ、そうだ。私はいやな女だ。
もう一度この話に戻すのもいやだね。何か、ほかの話をしようか。
そうそう、母の日にプレゼントしたやつね。お父さんとお母さんで行ったみたいなんだけど、とても喜んでいたよ。ハヤトの所も両親で行ったみたいだけど、どうなのかな。
この間の、大安売りの時。ハヤトは優しかったけど、お母さんにはすっごく怒られたな。自分の体を大切にしろって。私はお父さん似で体は強いんだけどな。お母さんみたいに病気ばっかりしないよ。
…、私、いろんな人に助けられているな。
だめだ、最近泣いてばっかだから、今日は泣きたくない。
さぁ、今日もハヤトの所にいこう。そうだ、たまにはなーこのエサも持っていかなきゃね。いつも残飯じゃかわいそうだもん。
弱い人間なんです。
私自身が弱く、女々しい。
汚い涙じゃなくてきれいな涙が流せたらいいなと思います。




