契約の儀
あの後また気を失った俺は次の日の昼頃に目が覚めた。
横にはヨミが座りながら寝ている。美奈は居ないようだ。
「やっと起きましたね、気分はどうですか?」
「気分はいいよ。どれくらい寝てたかな?」
「大体半日程ですね、いきなりなんですがお話があるんですがよろしいですか?」
頷くと、初めてあった時のような空間に飛ばされた。
「私と契約して欲しいのです。先の戦闘でも自分が使われていればという場面がいくつもありました。なので……」
「契約は構わないが、恐らく使わないぞ、自分でも強くならないとだから…」
そこからはかすれて上手く聞こえなかった。「とりあえず契約はしようか。」
「では、契約について説明致します。まず私の首筋から血を吸ってください。」
俺はかなり動揺した。吸血鬼かよと思いながら言われるがまま吸った。
「その後、私があなたの血を吸います。」
そんな時に限って美奈が戻ってきた。
「!!」驚いている。そらそうだろうが。
二人の周りに銀の風が漂った。そのあと俺の頭の中に記憶が流れてきた。
そしてヨミがなんだか成長したような気がした。
「ようやく戻ることが出来ました、改めて私の名はイザナミと申します。エレン様。精一杯ご奉仕致します。」
近くで美奈が呆然と立っていた。