覚醒Ⅱ
「とりあえず番号とかある?」
〈セイサクバンゴウハ無イガ名前ハ仮デ、Freedia「フリーディア」とDestinia「ディスティニア」ト言ウ名ハツケラレテイル。〉
「ならそのままでいいか。俺の方がディスティニアだな。」
〈ヨロシクナ〉と挨拶を交わし特訓を始めた。
特訓が終わり、宿に戻ったらドアの前に着物を着た女が立っている。俺たちの気配に気づいたのか詠唱を始めた。なぜか俺は聞いたことがあった。遠い昔に……
詠唱が終わるとその女と二人だけの状況になっていた。
「やっとあなたにまた会えました。覚えていらっしゃいますよね?」
(ヤバイ、分からねぇ)と心の中で連呼しまくってもやはり出てこない。
「詠唱なら聞いた覚えがあるんだが…名前までは…」と言った瞬間、女は冷気を漂わせた。
「覚えていないとは思っていましたが、やはり辛いものです💢💢💢」
「待て待て、名前が出てこないだけでその他の事は良く覚えてるよ!だから#**#♪∥←!!←>」焦って何言ったか自分でも分からなかったが止まってくれた。
「では、改めて自己紹介させて頂きます。私の名前はヨミと申します。以前は貴方様のお父上の武器式神として付き添いをしておりました。」
俺は「お父上の武器式神」という言葉が気になった。
「お父上もこの世界に居たのですよ。」
俺は混乱した……。