世界創世者typeα
俺はまず同じ能力がある事と、3人しかいないということに困惑していて何を言ったのか分からなかった。
「世界創世者が3人しかいないって本当ですか?」
「本当ですよ。正直言うと普通の世界創世者は君だけだけど。」
「普通のって・・・」と聞こうとした時に周りの視線が気になった。その視線から身の程を弁えろと言われているような・・・。
そういえば相手の事を全く聞いていなかった事を思い出した。
「もし良ければなんですけど、名前とか良いですか?」
「そういえば言ってなかったね、僕はチームAの副リーダー、フリーディアだよ。」
一瞬頭が真っ白になった、この時やっと視線の意味が分かった気がした。
「Aって一番上の・・・ですよね。」
「そうだよ。別に気にしなくても良いよ。話し方とか、」
俺は取り敢えず謝って逃げた。
チームの部屋に戻ってきたら全員帰ってきたようだった。
口々に愚痴が聞こえたりしている。
「あいつが勝ってさえいれば今頃・・・」
「何が一位だよ、・・・・・・」
そこに最初に話を聞いた人がいたから聞いてみたら、どうやら一位の人が月末の決戦で負けたようだ。
どんな戦いだったのか気になったが敢えてスルーしておく。
突如、あの少女の声が頭に響いた。
「早く完全な姿に・・・・・・」
今の俺は不完全らしい。デバイスらしいもので調べるとノーマルの世界創世者しか出てこず、フリーディアという人物に違和感を覚えた。
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チームA部屋にて・・・
試合疲れの男が嘆いていた。
「負けちまったなぁ、下の野郎等がごちゃごちゃ言ってくるだろうな、めんどくせぇ。」
「負けたんだから仕方ないだろう、急になんだけど話があるんだけどいいかな?」
「短くしてくれ、疲れてるからな、」
「実はな、また世界創世者を見つけた。」
「本当かフリーディア、レベルは?」
「まだ1だが、そのうちに上がるだろう。」
男の口調から焦っているのが分かった。
「これ以上世界創世者を生かしておくのは厄介だな、そういえばタイプは?」
「タイプαだったかな、確か、まだ潰しやすいかい?」
「そうだな。まだ仕留めやすいかな。」
この時世界創世者が一点に集中することを誰も気づいていなかった。
それと同時にこの世界が壊れ始めようとしていることも・・・。