幻の館~たった5日の物語~第6話「幻の館設計図」
この話は第6話です。まだ前の話を読んでいない方は先にお読みください。
前の話の終わりとこの話の始めは続けて読むことをおすすめします。
もしかしたら関西弁が入っているかもしれません。ご指摘いただけると幸いです。
by霧崎刀
夢都「よし探索の続きだな!2階作業員室は行ったから…2階作業員室2、2階会議室のどっちかだな。」
千夜「さきに2階会議室へ行かないか?何かありそうじゃないか?」
夢都「そうだな。行くぞ!」そう追って千夜の提案で2階会議室に行くことにした。会議室に行くと、ただごく一般的な会議室で、机の上に一つだけ古そうな本があった。
千夜「これは今のうちに読んでおこう。」
本のタイトル「幻の館設計図」
内容(…はかすれて読めないところ)
霧雨家一代目当主、霧……司様が建てられ……屋敷から、
霧雨……代目当主、霧雨……様が建て…れるお屋敷…新しく建てる時の設計図です。
この設…図は厳重に保管する……にお願…します。
(館の見本画像)
このように、3階建てで建てられるご予定です。1階にはカ……ターを作り、
…階には奥様と当主様の私室を……られる予定です。その横には奥……当主様のお子様のお部屋……てる予定です。かな……くさんの鍵が必要となり、約……必要になります。そのため、雇人は10人ほどを想定…ており、作業員室も複数作る…定です。概算で、建築費用が640万5000ドル~1281万ドルです。(現在1ドル=156円)
と書いてあった。
夢都「やばいななんだよ1000万ドルって。だいたい何円ぐらいなんだ?」
千夜「だいたいで、当時が1ドル156円だから…約10億円~20億円ぐらいか。高いな。」
夢都「なんだよ10億って…俺の給料なんか年収で600万ぐらいだぞ!」
千夜「今更だが…お前って何の職業してるんだ?」
夢都「確かにまだ話してなかったな。俺は今、不動産会社でトップの成績をとってるよ。」
千夜「マジか!けれど結構きついんじゃないのか?」
夢都「いや。俺はあんまりきつくないよ。だって普通ぐらいの不動産を売りたいなら、あんまりよくない不動産を先に見せて、そのあとにそれを見せると、結構買ってくれるんだよ。」
千夜「そうなのか?まあ俺も働いてはいるが…」
夢都「お前は今仕事はどんな感じ?」
千夜「俺は、いや。こっちのほうがいいな。夢都。お前あそこにある起動してるパソコンで南千夜って検索してみて。」
夢都「え?わかった。は⁉株式会社|RelaxProgram代表取締役社長南千夜⁉どういうことだ?千夜。」
千夜「俺らさ。高校卒業した後、お前はすぐ働いたじゃん?」
夢都「そうだな。」
千夜「俺はさ。そのあと、18歳の時、会社を立ち上げたんだよ。ゲーム開発の会社を立てたんだよ。お前高校の時の霧立清龍いたじゃん?」
夢都「居たな。それがどうした?」
千夜「じつは清瀧が、プログラミングを仕事にしたいって言っててさ。それで俺が会社を建てて、清瀧と頑張ってて、今、重要な仕事を任されているんだ。会社も元はマンションの一室を借りて清瀧と二人でやってたんだけど、清瀧が人を募集してくれてさ。今は広いオフィスで、30人ぐらいで頑張ってるよ。お前がやってたゲームの一つのプログラムは俺の会社が担当してるゲームなの。」
夢都「嘘!それは先に行ってくれよ…で…年収はいくらぐらいなの?」
千夜「少ない時は600万ぐらいで、多い時は1100万ぐらい?」
夢都「600万ぐらいですみませんでした!」
千夜「何言ってんだ?友情に年収なんか関係ないだろ?そういえばもう午後5時じゃないか!」
夢都「ありがとう。いったん部屋に戻るか。」俺は友達が社長だったことに衝撃を受けながら、俺らは一度部屋に戻ることにした。
夢都「結局あいつは一体何なんだよ。まだ5日目まで行けてないし。」
千夜「確かに俺らは5日目まで行ったことがなかったな。次は一回探索は一切しないで5日目を目指すか!」
夢都「そうだな。今はとにかく探索だな。」そう話し、夜ご飯を食べに食堂へ向かった。
受付の人「今のメニューは味噌ラーメンとごはんセット、牛丼、カレイの煮つけです。」
千夜「牛丼二つお願いします。」
受付の人「牛丼二つ!」
奥の調理員さんらしきおばちゃん「あいよ!ちょっとまってな!」10分後牛丼がとどき、すぐに完食し、部屋へ戻った。
千夜「今日は早く寝るぞ。」
夢都「そうだな。」そうして俺らは眠った。