幻の館~たった5日の物語~第3話「探索と鐘の音」
この話は第3話です。まだ前の話を読んでいない方は先にお読みください。
前の話の終わりとこの話の始めは続けて読むことをおすすめします。
もしかしたら関西弁が入っているかもしれません。ご指摘いただけると幸いです。
by霧崎刀
?日目
藤井「最後に…当旅館は夜9時30分~朝6時までは旅館内の出歩き禁止となっております。」俺の意識が戻るとそこは1日目の部屋説明の最後の藤井さんの言葉だった。横には夢都もいた。夢都も混乱してる状態だったのでその場をやり過ごした。
千夜「ああわかりました。ありがとうございます。」
藤井「それでは…」そう言って藤井さんは去っていった。
夢都「なんだ?1日目か?俺は死んだはずじゃあ…」
千夜「実はおまえが死んだあとかな?俺が探しに行ったんだよ。そうしたら白い仮面の鬼に切りつけられて死んだんだよ。で目覚めたらここってわけ。」
夢都「タイムリープってわけか?」
2週目 1日目
千夜「どうやらそうっぽいな。とりあえず部屋に入ろう。」そうして部屋に入ると、1日目と全く同じ状態の部屋があった。
夢都「なんだ?まるで夢でも見ているみたいだ…」
千夜「まあそうっぽいな。とりあえず部屋を出ずに過ごしてみよう。」
夢都「ああ。わかったよ。」そうして俺らは5日目まで夜、出歩かずに過ごすことにした。そして二人とも少し仮眠をとることにした。
千夜「あ~今何時だ?やば!夢都!起きろ!」
夢都「なんだ?千夜。」
千夜「今の時間6時50分だって!」
夢都「やべぇ!夜飯抜きになる!」
千夜「昼も抜いてるしな。急ごうぜ!」そう言って俺らは食堂に駆け込んだ。
受付の人「今のメニューは味噌ラーメンとごはんセット、牛丼、カレイの煮つけです。」
千夜「じゃあ牛丼で!」
夢都「俺はカレイの煮つけで!」
受付の人「牛丼とカレイの煮つけ1つずつ!」
奥の調理員さんらしきおばちゃん「あいよ!ちょっとまってな!」10分後俺らはすぐに食べ、すぐに部屋に戻った。
夢都「あいつなんなんだよ…鬼みたいな見た目しやがって…次は許さねえからな!」
千夜「今の俺らであいつに勝てるわけがない。今は諦めるんだな。」
夢都「ひとまず気分転換にゲームでもしようぜ!」
千夜「そうだな。」その時の時間がだいたい7時40分ぐらいで、そこから9時20分ぐらいまで某アソ〇大全で遊んだ。
夢都「このダーツ難しすぎない?マジで上手くできないんだけど!」
千夜「そうだよな…まったく上手くならない…まあもうそろそろ9時半だしもう寝よう!」
夢都「そうだな。じゃあ寝るか!」
千夜「また前みたいに出歩くんじゃないぞ?」
夢都「いや出歩くわけないだろ?もう死にたくねえよ!」
千夜「おやすみ。夢都。」
夢都「ああ。おやすみ。千夜。」そう言って俺らは眠りについた。
2週目 2日目
千夜「今何時だ?もう6時過ぎか…夢都。起きろ?」
夢都「なんだ?千夜。今何時だ?」
千夜「もう6時過ぎだよ。朝ご飯食べに行くぞ。」
夢都「分かった…行くよ…」そう言って俺らは食堂に向かった。
受付の人「今のメニューは、シーザーサラダ、目玉焼きセット、焼き鮭定食味噌汁付きです。」
千夜「じゃあシーザーサラダで。」
夢都「俺は目玉焼きセットで。」
受付の人「シーザーサラダと目玉焼きセット1つずつ!」
奥の調理員さんらしきおばちゃん「あいよ!ちょっとまってな!」10分後 俺らはご飯を食べ切り、少し館の探索をすることにした。(今は7時前)
千夜「ひとまず1階の行けるとこを探索するか。」
夢都「とりあえず気になってたのが食堂前の廊下だな。」
千夜「まあすぐ行けるし行くか。」そう言って俺らは食堂を出て、すぐの廊下に来た。
千夜「案外この廊下広いな。」
夢都「おい千夜。なんか落ちてるぞ?」そうして夢都が指をさしたほうを見ると黄色いタグが付いた鍵を見つけた。そのタグには、「1階作業員室、1階中央ホールカウンター、2階中央ホール」と書かれていた。それを俺が拾うと、どこかから、ゴーン…ゴーン…と鐘の音がした。すると夢都が、
「千夜!逃げろ!」そう言って通路の奥のほうに走っていった。そして後ろを見ると、前に俺らを切り殺した鬼がいた。また白い不気味な仮面をつけていた。そうして気づくと夢都が走っていった方向へ走った。いまだ鐘の音が聞こえる。そしてそこの通路はOの形をしていてぐるぐる回って走り続けた。でも、しばらく走っていると、鐘の音が消えた。その時こけてしまった。俺は死ぬことを覚悟した。