第5章 ランデブー作戦
そんな折、学校の教師エレノアは、スパイとなりダミナス星の中枢部に近づくようクラスト星上層部から命令を受けた。
命令というより、エレノア自身の希望だ、と学生たちの間で噂が流れた。
「エレノア先生、自分から希望したんだって」
「まさか。だって見つかったらどうなるか・・・?」
「カッコつけて売名じゃないの?5軍のどこかに行きたいとか」
「あり得るかもねー」
「でも、あれでいて結構男前だからなあ」
「男前とスパイと関係ないし」
「あるよ!冷徹だぞ、エレノア先生」
その他に、水星での出来事で意識失透したラニーが、スパイを申し出た。
しかし、相手に顔を知られている可能性が高いことから申し出は却下された。
「君の希望はよくわかる。しかし水星事件の際に君は九分九厘、顔を見られているはずだ。君を送り込むのは自殺行為だと考えている」
「仲間の敵討ちがしたいです」
「そういう気持ちなら尚更のことだ。我々は自分たちを守ることが至上命題なのだから」
ラニーは、焦り仲間の死にかこつけて命を粗末にしている自分に気が付いた。
「わかりました。クラスト内で情報収取を続けます」
その頃、星府直々に、レイとスーニャが一緒に家出の駆け落ち役となり、水星のまわりをうろつきダミナスに入り込みスパイとして兵士増強計画を探るよう命令があった。何故学生の2人に白羽の矢が経ったかといえば、家出しそうな年代だからである。命令によれば、ついでにエレノアのスパイ活動も監視して欲しいとのことだった。
なぜ先生のスパイ活動を監視する必要があるのだろう。エレノアは二重スパイなのか?
「伺いたいことがあります」
「レイ君、なんだろうか」
「なぜ、僕とスーニャなのですか」
「アンバランスなコンビだからだよ」
「あまりにアンバランスすぎるかと。あのキャラは他の星に居ませんから」
「だからいいのさ」
「エレノア先生のことも、少し伺ってよろしいですか」
「なんだね」
「先生の活動を監視するということは、何か悪い予見があるのですか」
「いや、そこまで固く考えなくていい。話していたことや行っていた所など、そういった単純な要素で構わない」
「承知しました」
水星でのランデブー作戦は、レイの心配をよそに、思いのほか上手く行った。
「びっくりだ。スーニャみたいなエクス拾い上げるなんて」
「アラ、どうして?アタシみたいなのが家出したーいって思うの、当然に見えない?」
「そりゃまあ。でもなあ、僕たちの駆け落ちって、そのシチュエーションが怖い」
「お黙り、この若造が。ああ、なるべくアタシの傍にいなさい。わかった?」
「なんでまた・・・」
「いいからっ!口答えしないのっ!」
レイは一般生徒だったので持っていないが、スーニャは意識増強パターンを保持している。絶対見破られないように綿密に細工し、一般人と同様に振舞った。ダミナス人は気が付かないようだった。何せ、遥か彼方の銀河系まで逃げた学生である。家出としか思わなかったのだろう。
その後、ダミナスに1人の家出少女が送られてきた。クラストから来たマリエッタと名乗るその子は、意識干渉でクラストの仲間たちの声を聞かせてくれた。クラスト人にしては少し意識が若いような気もしたが、本人によれば少女姿で意識投影システムに登録しているという。
マリエッタは、自分について語った。
「エレノア先生が学校からこちらに着た後、私は急に生命の樹から生まれました。そのため変則的な時期に第一術式学校に入学したのです。スパイのエレノア先生に対し先輩たちは顔を知られているため本音を引き出せません。私なら堂々と近づき本音を引き出して見せます」
自信たっぷりに言ってのけたマリエッタ。
「てことは――――。あの子はエレノアがスパイ、と断言したわけね」
「僕は何も言われなかったけど」
「アタシだって聞いてないわ。あの子だけが聞くのも可笑しな話よね」
「でも仲間たちの声はみんなその通りだった。クラストから来たことだけは確かだ」
「そうねぇ。仲間の声聞くと、懐かしくなるわあ」
「で、スーニャはどっちを信じてるの?」
「アンタは?」
「わかんない」
「そうね、アタシからひとつアドバイス。真実はひとつよ。公平な目で見ることよ。先入観に惑わされちゃダメ。観察し続けることが一番大事」
ダミナスでは今も、数名から数十名のクラスト人を意識操作していた。クラストとよく似た街を人工的に作り出し、しばらくそこで暮らさせたあと、クラストに戻すのだった。
これならクラスト人が気付かないのも無理はない。
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ところで。
スパイとして潜り込んだレイとスーニャは、極力意識干渉しないように心掛けていた。
そんなある日。
「スーニャ、ちょっと、ちょっと」
「あんまりトレスできないって知ってるでしょ!」
「だってさあ、エレノア先生にも会えないし。独りじゃ心細いよ」
「クソガキだわね、アンタ。エレノアの名前は出しちゃだめよ」
と、意識干渉している現場をダミナス兵に見つかってしまった。
「なんだ、お前たち。確か意識改革受ける予定者だろう。男性と女性は別の場所だ」
兵士がいう。は?意識改革?と思いながら2人は応答する。
「だってね、折角家出したんですもの、一緒に居たいのは当たり前でしょう?」
「いや、あの、僕も。その、そう思います」
(レイ、アンタあとで半殺しだよ。アタシのコチョコチョ作戦で死にそうになるんだから)
(反省してます。でも、僕って嘘つけないからさあ)
(コチョコチョ作戦止めた。もっと強烈な技にするわ。覚悟しなさいっ!)
一緒に家出した仲だからと誤魔化し一緒に居させろとゴネにゴネたが、その願いは無情にも届かず、二人は意識干渉できないガードを隔てた別々の場所に移されてしまったのだった。
「ああ、ダメダメ。男女は別、決まってるから」
「鬼―――――――!人でなし―――――――――――!」
スーニャの声が響く中、レイを引っ張る人間がいた。マリエッタだった。マリエッタは兵士に話しかけると、にこりと笑ってレイの傍に戻ってきた。
「意識改革は前回前々回と家出した時受けたから、っていったら、今回は中枢部に入りなさいって」
「そうなの?そっか、ならそっちに行くよ。スーニャが来たら話してて」
「わかったわ」
一方のスーニャは、何か不穏なオーラを感じる部屋にいた。部屋名「CMC」
そこは一旦意識を失透ではなく被雷近くまで弱くし、命を閉じる直前に、あらためてダミナスへの忠誠を誓うようインプットされた意識下で生きるようにされる拷問部屋だった。
「これは流石に辛い状況だわね。なんでアタシが此処にいるのさっ!逃げるが肝心。ああ、力使って壁の外に行きた―い」
意識被雷どころか、全然丈夫なスーニャ。やはり並の人ではない。出たい出たいとほざいていると、偶然、部屋の外でエレノアがダミナスではなく同じ銀河のインベース星人と意識干渉している姿をテレポスにより垣間見る。
「ふう~ん。面白いものミーちゃった」
エレノアは、スパイの掛け持ちを生業としているのかもしれない。ダミナスに寝返ったふりをして、実はインベース星に加担している。そこは報酬次第といったところか。
さて、どうしたものか。
「ま、アタシの身に被害が無ければなんだって構わないけどね」
御身に被害など出るわけもなく。頑丈すぎるほど頑丈なエクスさんなのだから。
兎に角、外部との意識干渉が出来ない限り前に進めない。
スーニャは覚悟を決めてエレノアに干渉した。
「エレノアセンセ、聞こえてる―――――――?」
「誰」
「この声はスーニャに決まってマース。アタシ、このCMC部屋イヤ。出してよお」
「わかったわ。今、上と交渉して部屋解除するから、待っててちょうだい」
エレノアは、クラストを出た理由をダミナスでのスパイ活動と公言した手前、スーニャを蔑ろにはできなかったのかもしれない。他の男女なら別だったのだろうが、エクス組は態度がデカいだけでなく、術式及び知識、会得力、戦闘能力や破壊力など、ありとあらゆる面についてクラストの中でもトップクラスなのである。一年に一人出ればいい方で、何年も出ないときもある。が、今年は3名、それも特別級だった。
暫く待っても返事が無いため、スーニャはだんだんボルテージが上がっていた。下手をすれば、怒り心頭に発してその辺を壊し始めたかもしれない。
そんなとき、やっとエレノアが姿を現した。スーニャは漸くCMC部屋から出ることができた。
「先生、ありがとう」
「これ以上待たせたら、あなた建物やらすべて破壊するつもりだったでしょう」
「あら、そこまでは考えてないわ。其処等辺をちょっぴり破壊しようかな、とは思ったけど」
「相変わらず、底の知れない能力ね」
「アタシ自身もどこまでできるかわからないのー。どっかで実験しないとねっ」
他愛ない会話をしながら、スーニャはエレノアの記憶領分を意識コピーしていた。それも、通常では反応しないくらい、スーニャの意識奥深くに。
これをクラストに戻すことさえできれば罪を暴くことが出来る、レーゼやヴェキなら、奥深くまで掘り下げて調べてくれるはずだ。が、どうもしっくりこない。
「ね、センセ?マリエッタって子、知ってる?」
「そういえばあなたたちのあとに少女が1人来たけど、その子?」
「そう。面識あるの?」
「いいえ。向こうは私を知ってるの?」
「知ってるみたいよ」
「あら。何処で会ったのかしら。学校にはあんな少女いなかったし」
「不思議よね。でさ、もひとつお願い聞いて♪」
「今度は何?」
「マリエッタのいる処に連れてって」
「わかったわ、任せて」
「ね、センセって言葉遣い女性っぽいとすんげー怖いよね」
「スーニャ、お前。戻ったらただで済むと思うな」
エレノアの地が、出た。
エレノアの計らいで、スーニャはマリエッタがいる場所に移してもらうことが出来た。
「あら、こんにちはー、マリエッタちゃん♪」
「あなたは、確かスーニャさんでしたね」
「そうよー。レイ、何処に行ったのかしら?寂しくって―――――――――――!」
「レイさんの力がないと動けないとか?レイさんは中枢部に入ったみたいですよ」
「そうなの、レイは頼りになるから。なに、レイったら中枢部に入ったの?」
マリエッタの話が本当なら、今、レイは中枢部にいるらしい。外的操作を加えられていないといいが。スーニャはレイに意識干渉を試みるが、なかなか届かない。壁が厚すぎる。
「スーニャさんの得意術式はなんですか?」
「アタシ?みてわかるでしょ、お喋り♪」
「道理で。学校に通っているとは思えませんよね。でもそのお喋り、楽しいですよ」
マリエッタはスーニャが能力無しのように振舞うと信じて馬鹿にした。
(ふふっ、人を見かけで判断しちゃ駄目よお。アンタの正体、見破ったり!)
そう、嘘をついているのはマリエッタだった。
クラスト星でエクスの特色を知らないものは居ない。エクスのほとんどが100%近い成績率で禁止術式まで習得している。
マリエッタは、エクスの特色を知らなかった。
(ふふん、アタシを嘗めてくれたものね。この借りはあとできっちりと落とし前つけさせてもらうわ。マリエッタちゃん。兎に角、今はレイが無事にいるかどうかを確認しなくっちゃ)
「ねえ、どうしてアタシは中枢部に入れないの?」
「能力ある人でないと無理ですよ、此処は」
「え――――――――、入りたーい」
「変に近づくと兵士が来ますよ」
「邪魔な兵士ねぇ。飛ばしちゃおうかなー」
「またまた、力無いんでしょう」
「叫び声が一番嫌われるの、やってみてもいい?」
「いやあ、今は遠慮します」
阿呆なフリをしながらマリエッタを使ってレイとの接触を試みるスーニャ。しかしなかなか動きが取れず、時間だけが過ぎていく。
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ある日そこに、レーゼとヴェキが家出人として入ってきた。
「いやーん、アンタ、若造と逃げかましたんですって?」
「アンタたちこそ、どうしてここに居るの?」
「だってさーあ、何かこう、形のあるものになりたいって願望、わかるでしょ?」
意識だけで生きるのが嫌で他の星に行こうとしたら迷ったという。
「あ!わっかる―――――!その気持ち!」
「だからさあ、あそこでは無理だから星外に出たの」
「ならさ、やっぱり超高級なモノで身体を飾らなくちゃ!」
「地球のブランドってやつね。あれはもう、ため息モノだったわ」
「お金持ってたら買い占めてるわよねっ!地球の雑誌を見てるだけで楽しめちゃう~」
「でもお。迷っちゃったのよお」
「誰か地球に連れてってくださ――――――――――――――――――――い!」
エクス3人が余りにも五月蝿いため、ダミナス側も頭を抱えている。
そこにエレノアが出てきた。上層部と思しきダミナス人に進言するのが聞こえた。
「他に悪い影響を与えかねないので中枢部に如何でしょう。中枢部なら音が漏れませんし。あのバカさ加減では、内部の何も操作できないでしょうから」
エレノアは、スーニャだけでは能力を発揮できないことを知っていた。
そのためクラストに向けあと2人のエクスたちの派遣を要請し、レイを含めた4人が一緒に行動できるのを待っていたのだ。
「ね、ヴェキ。中枢部って、ココ?」
「そうみたい」
「エレノア先生、流石~♪」
「ねえ、先生ってホントはどっち側の人間なの?レーゼ、知ってるんでしょ」
「ふふふっ、この星出てからのお楽しみよっ」
「まずはレイを探さないと」
「あ、あそこで首振ってるの、レイじゃない?」
中枢部で落ち合った4人。
「レイ、お疲れ様」
「おう。かしましいのが勢揃いだな。これでやっと最終ミッションか」
「アンタ。外的操作とか受けなくて済んだの?何もされなかった?」
「ああ、何もされてない。エレノア先生が意識増強パターン滑り込ませてくれて。検査したら相当なアホ結果になったらしい。兵士にも使えない、って」
「よく始末されなかったわね」
「下働き専門に徹したからさ。下働きってこういうとこじゃ誰もしたがらないだろ?」
「なるほど。ところで、計画の全容は掴めてるの?」
「クラストでのクーデター計画だ。兵士を民衆に紛れ込ませる形で、民衆蜂起の形をとる。それならダミナスが強制介入した事実はない。ただ単に、民衆が蜂起した星に対し民衆に加担しただけのことだからな」
中枢部は、兵士にさえ見つからなければ比較的意識干渉は容易だ。エクス達は相変わらず五月蝿い。
その五月蝿い3人組が一斉に黙った瞬間があった。エレノアから秘匿回線で意識干渉がエクス達に来たのだ。秘匿回線とは、普通の人間には使えない意識干渉用のルートである。
「こちらエレノア、聞こえるか」
「はい、レーゼ」
「ヴェキです」
「こちらスーニャ」
「よろしい。今から3人はデータを意識内取り込みせよ。数日中に、この星を脱出する。スーニャはレイにデータを渡せ」
レイは一般人だから秘匿回線を使えない。
4人とエレノアが同一のデータを意識内取り込みしたうえで、数日中にこの星を出るとエレノアは言った。脱出に当たっては、相当の危険が伴うに違いない。
計画の詳細がレイにも伝わった。
二日後、ダミナスから恒星フェイトが姿を消す時間がある。地球で言うところの日食だ。その暗さがMAXになった時此処を脱出する、という計画である。
しかし、ダミナスからの脱出には、障壁がいくつかあった。
第一の壁が、マリエッタ。
彼女がスパイなら、そろそろこちらの挙動に気付く頃だ。
エレノアが言う。
「あの少女に関しては、私に任せろ」
第二の壁が、強力ガードである。
そのとき、エクス三人組が面白いことを言い出した。
その名は「蜃気楼」
ガードの下に、同じ圧のガード壁を大き目に創り、逃げる部分だけ外側のガードを破壊してダミナス大地部分からは破壊が見えないよう、蜃気楼状態にするという大雑把な作戦だ。見えているようで、実物は違う、というものである。これなら、全て破壊し宇宙空間が見えるわけではないから気づかれにくい。勿論、圧力の関係で難しい部分がある。
ただ逃げる部分は小さな穴ほどの大きさだし、宇宙空間に出る瞬間に上下のガードを塞いでしまう予定だから、そうやすやすと見つかることは無いだろう。宇宙に出たら間髪入れずクラストに戻るだけだ。
「ね、先生、これならなんとかなるとオモわない?」
「そうだな。逃げる瞬間、ガードに隙間が空く。懸念材料だ」
「それなら、ガードの隙間に入った瞬間、ガードを全て塞いでしまったらどうでしょう」
「空圧の関連でも違和感を与えない、か。よし、その方法で実行する」
「はいっ!」
「脱出は二日後の日食MAX時。ダミナス時間の昼3時に当たる。忘れるな」
嘘つく少女は、やはり目敏くあざとい。
脱出予定の日が来ると、マリエッタが現れた。
「こんにちは、みなさんお揃いですね」
どこかに耳や目でもあるのだろうか、実に敏感なものだ。
「マリエッタさんはどうしてここに?」
「もちろん、みなさんに此処にいていただくために、です」
普段、クラストでは対人攻撃はご法度である。
だから、授業では習ったものの、エクス3人は躊躇していた。
その時、突然エレノアが、マリエッタの記憶をそっくり書き換えた。レパス術式だ。
4人はまだここに居て研究材料になっている、というものである。
「ではまだ此処にいていただけるのですね、安心しました」
「どうぞご安心ください。上層部にも、そのようにお知らせくださいね」
「研究材料として、レイさんとエレノアさんは欠かせませんから」
マリエッタに関する危機は回避した。
腹の虫が収まらないのがスーニャだ。
「腹立つ女なの、あいつ。エクスはアホだ、って決めつけやがるのよっ!」
「でも、そのおかげでノーマークになったし、スパイって解ったじゃない」
「そりゃそうだけど。はらわた煮えくり返ったわよ」
「アンタの勝ちなんだから、もう忘れておしまいなさいよ」
「そうよ、これからが本番でもあるし」
あとは、ガードをどうやってきり抜けるかである。二日前に考案した蜃気楼作戦。ダミナスガード下に同じ圧のガードを大き目に創り、宇宙空間に抜ける穴を開ける瞬間に上下のガードを隙間なく塞ぐ作戦だ。
理論上は、問題なくできるはず。問題は、机上の論理が通用するかどうかだ。
「ガードできた?」
「うん、二割ほど大きめにガードしてある」
レイの言葉を受け、エレノアが即決する。
「それなら、みんなでガード内部に入るぞ」
「そうですね、その方が見つかりにくい」
5人はガード内部に侵入した。
「ここでガードをすべて塞ぐ。作業に入れ」
エレノアの指示が続く。
「出る方はどうしますか」
「塞いで、大気圧が変わらない状態になったら出口を開放する」
早速5人はその方法でガードを塞ぎ捻じ曲げ、意識を飛ばしてクラストに戻った。