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人族vs魔族

戦争が始まった

始まった瞬間から人族は窮地に陥っていた。魔族に囲まれた状態から戦闘が始まったのだから当然だ。

しかしその状況を打破できる者が人族にはいる。


ザンッ!

剣を振る音とともに魔弾を放つ魔族がいる所が一瞬にして血の海に変わる


「邪魔だぞ」


そこではユニコーンに乗った勇者が聖剣を振るっていた。


「なっ!この人族、格が違うぞ!気をつけ、ぐあっ!」


逃げる隙も与えずに魔弾を打つ魔族を次々に屠っていく



「勇者様が奮闘しておられる今のうちだ!一気に魔族を片付けろ!」


「「「おお!」」」


アルトリスの命令により人族の大軍が魔族の軍になだれ込む

数は圧倒的に人族の方が上だ。人族は数で押し込む作戦に出たようだ。

しかし、この場にいる規格外な存在は何も勇者だけでは無かった


キィン!


勇者の剣が受け止められる


「おいたが過ぎるぞ坊主」


マナフだった。既に【獣化】を使っている影響でその体は紅く光っている


「強いなお前……魔王では無さそうだが、魔族の幹部か?」


「ああ、幹部の長だ」


「私は魔王を殺す。その邪魔をするのなら貴様も殺そう」


「そう簡単に行くと思うなよ」


ガンガンガンガンガン!!


2人の剣の打ち付け合う音が戦場に響き渡る


「ふっ!」


マナフは【獣化】した自分とまともに打ち合える奴が魔王と龍王以外にいたことに驚きを感じずにはいられなかった


「流石勇者と言うだけのことはあるな!見事だ!」


「立場を弁えろ幹部如きが。上から目線で物を語るな」


「なんだ冷たいな!もっとこの戦いを楽しもうではないか!」


マナフは驚きと同時に歓びも感じていた。自分と同等、いやそれ以上の者と戦うのが楽しいのだ


「ふん、戦闘狂が」


「最高の褒め言葉だよ」


「失せろ。私は魔王と戦わなければならないのだ。【聖矢】」


刹那、勇者の背後に無数の光の矢が現れ、それらは一斉にマナフを襲う


「舐めるな!【黒穴】!」


マナフが右手を出してスキルを発動させる。

するとマナフの手の先に黒い球体が生じる

その黒い球体はマナフに向かう矢を次々に吸い込み、吸収していく

そして光の矢は全て消え去った


「もっと楽しもうぞ勇者よ!」


マナフは不敵な笑みを浮かべて戦闘を続行する






「おうおう、マナフもやってるな。私もそろそろ動くか」


魔王がついに行動を開始する


「来るぞ!構えろ!」


アルトリスが警戒を促す

だが


「遅いぞ?何をしている」


気付くと目の前にそれはいた


「!?」


アルトリスは反射的に剣を振る


カァン!


それは魔王が振るった剣を運よく弾くことに成功した


「ほう、今のに反応するとはなかなかやるではないか」


「くそっ……」


アルトリスは今のが運が良かっただけだということを分かっていた。次はない、そう思うと冷や汗が垂れる

そもそも魔王は勇者の担当だったはずだ。何故俺が相手をすることになっている?勇者は何をしている?アルトリスは今の状況に陥った事に疑念を抱かざるを得ない

しかしどう今の状況について考えても事態が好転するわけではない


「……あれを用意しておけ。」


それを理解し、自分が時間を稼ぐしかないと判断したアルトリスは部下に命じる


「はっ」


そしてアルトリスは懐から一粒の薬を取り出し、それを飲み込む


「何だそれは?また新しいおもちゃを作ったのか人族は?」


魔王は若干呆れたような顔でアルトリスを見る


「黙れ魔王。人族の英知の結晶を甘く見るなよ?」


瞬間、アルトリスの筋肉が膨れ上がり、その巨体はさらに巨大化する


「ふん、やはりおもちゃではないか。そんな仮初の力を得る道具など」


「たとえ偽りの力であってもそれが必要な時に手に入るんだから技術班様様だよ、っ!」


魔王が再び剣を振るい、アルトリスを襲う。アルトリスはそれをぎりぎりで受ける。今度は大丈夫だ。偶然などではない。受けるだけならできる。


「そうか、ならばそのおもちゃの力、どれほどのものか私が直々に調べてやろう。」


今、アルトリスの『耐える』戦いが始まった。






アルトリスに命令された兵は陣地に急いで戻っていた


「アルトリス様の命令だ!雷砲を出せ!今すぐだ!」


「了解!すぐに準備する!」


陣地に控えていた砲撃班がその兵の伝達を受け、大きな大砲のようなものを移動させ、戦場に向ける


「弾丸装填確認!発射準備できました!」


「よし!放て!」


「はっ!雷砲、発射!」


「発射!」



ドォォン!!!



砲撃班のかけ声とともに轟音が響き渡り、同時に閃光が戦場に走る

その閃光に襲われた魔物が一瞬にしてその生命を散らしていく


雷砲

地球で言うところの電磁砲だ。

電磁エネルギーによって弾丸を音速を超えるスピードで発射する兵器。

その矛先は次に魔王に向けられる


そしてそれは無慈悲に魔王に発射された


しかし



「精霊よ、我を護り給え」



発射される直前、魔王がそう呟く

すると魔王の周りに光の壁が現れ、それを防いだ


「ぐぅっ!?」


光の壁と電磁砲との衝突の余波によってアルトリスが吹き飛ばされる


魔王が使ったのはエルフのユニークスキル【精霊知覚】による防御だった


「ほう、なかなかの強度ではないか。マナフも良い肉体を見つけてきたものだ。それにしてもまた人族め。珍妙な物を作りおって……。だから奴らは嫌なんだめんどくさい」


魔王は人族の新兵器の威力に歯噛みする


「ふむ、ならばこんなところで遊んでもおられんな。あれを壊しにでも行くか。邪魔者も消えたしな」


吹き飛ばされたアルトリスはまだ姿も見えない。呆気ないものだ


魔王は先程の閃光の発射点へと向かう


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ちょうどそのころ魔族の地に向かって空を駆ける者たちがいた


「もうすぐ魔族の地に着くぞ」


メルデスが背中の上に乗っている人物に話しかける



「おう、連れてきてくれてサンキュー」


「これくらいはな。最初は俺が魔王の相手をするということでいいのか?」


「そうだな。悪いけど頼むわ。魔王とやる前にやんなきゃいけないことが色々とあるからな」


「そうか。ならば龍族の王たる俺の本気を見せてやるとするか。別に殺してしまっても構わんのだろう?」


「どっかで聞いたことあるんだけどそのセリフ……。倒してもいいけど殺すんじゃねぇ。殺すなら俺のいるところでやれ。色々できなくなる」


「そうか……。死なない程度に叩き潰せと。魔王相手に随分な注文をしてくれるなおい」


「別に倒せとも言ってねぇだろ……。俺が行くまで適当に遊んでろって言ってんだよ」


「ふむ。遊ぶのが楽しすぎてついやってしまうかもしれんから急げよ?」


「……そうなったら俺もお前のことをついやっちゃうかもしれないからよろしくな?まぁなるべく早く行くから我慢しろ」


「じょ、冗談に決まっておるだろう!ほら!戦場が見えてきたぞ!」


こいつが本気でかかってきたら龍族の未来が怪しい。それが分かる程度にはこの数日で俺たちは互いのことを知り合った


「よし、じゃあ行きますか。……待ってろよフィリア。もう少しだ」


メルデスの上に乗っている人物、フラムは気を引き締め直し、戦場へと入っていく


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


バサバサッっと戦場に魔族ではない者達の羽ばたく音が聞こえてくる

龍族の集団だった


「龍族!?何故こんなところにいる!」


「まさか戦争に加わるつもりか!?」


魔族と人族の両軍に混乱が走る



そして次の瞬間、はるか上空を飛んでいた龍族の背中から誰かから飛び降りた



両軍の兵士たちはその光景に唖然として戦闘が一瞬止まった。その時だった


落下していたその人影から無数の鎌鼬が放たれ、戦場全体へと満遍なく飛んでいく

そしてその風の刃は飛んでいる魔族であっても、地上で戦っている人族でも魔族でも、無差別にその生命を終わらせていく。



ドォォォン!


グシャッ!



その元凶が地上に激突し、その身がぐちゃぐちゃになるまでには両軍の半数ほどの兵士達は屍となっていた


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