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死人、ヘマをする

フラムは風弾で撃ち殺したカエルを持って戻る

これだけ大きければ4人分としては十分だろう


「おーいみんなー飯取ってきたぞー」


カエルを掲げながら焚き火の煙に向かって進む

すると見えてきたのは顔の引き攣ったフィリアの顔だった。



「あの…フラムさん、ご飯ってこれですか?」


「ああ、これしかないぞ?でかいから十分だろ」


「ギガンティックフロッグではないか!旨いんじゃぞーこいつは」


「名前そのまんまだな…」



アスが喜んで食事の準備を始めるが、フィリアの顔は引き攣ったままだ。


「ほれフィリア」


カエルを投げて渡す


「うわっ!ちょっ!投げないでくださいよ!うわーヌルヌルしてて気持ち悪い…」


カエルを食べるのは生理的にキツイみたいだった


見た目はアレでも味はなかなかだったらしく、フィリアは「これは鶏肉…これは鶏肉…」とブツブツ言いながら目を閉じて肉を食べていた。今度からカエルはやめといてやろうとフラムはそう思った。


食事も終え、皆が寝る準備を始めた頃、フラムはあることに気づいた。



「そういえばフィリア。他の属性の魔法も同じ感じで覚えるのか?」


「さぁ?エルフは基本的に風魔法しか使いませんから他の属性のことはよく知りません。すいません…」


「そっか、いやいいよありがとう。アス、知らないか?」


「前の主が聖魔法を覚える時もそんなことをしてたし多分どれも同じだと思うがのう。どうしたんじゃ?」


「いやあんなに簡単に覚えられるんだったら他のも覚えておこうかなって」


「いや普通はあんなに簡単じゃないんじゃがな…。まぁエルフの村まで時間もあるだろうし暇を見つけてやってみるのもよかろう」


「おう。そうしてみるわ」



そうしてフラムはその夜から魔法獲得に向けて「炎出ろっ!」念じ始めた。


翌朝、フラムは皆に朝食としてポルタの実を渡し、ギンとシロにある場所へ寄るように頼む。

ある場所とは水場だ。匂い消しの効果がそろそろ薄れてきてだんだんとあの臭いが蘇ってきた。アスは起きてから臭いに異変を感じ、フラムに近寄ろうとしなかった。だから汚物扱いするなとry


そのためまた匂い消しを作るために水場に寄る必要があった。水筒とか何か液体を持ち運べるようなものが有れば良いのだがこの中にそのようなものを持っているものはいなかったので逐一水場によらなければならない。非常に面倒だ。





「あーあっついなもう」


その日は雲1つない晴天でひじょーーに暑かった

皆ギンたちの上でバテてダラっとしているし、ギンたちも足を止めることは無いが舌を出してハッハッハッハッっとやっていて、とても暑そうだ。体が大きいぶん日光に当たる面積も広いのだから当然だろう。

水場に行ったら臭い消すついでに水浴びでもしようとそう考えながらギンの上で魔法の練習を続けるフラムであった


しばらくすると湖が見えてきてギン達はそこで足を止める。


「はい!解散!二時間後にここに再集合で!それまで自由時間!」


フラムの指示により皆散り散りになっていく


「さてと、とりあえず匂い消しとくか」


袋から二つの実を取り出し、前のように絞って湖の水と混ぜ合わせる。

そしてばしゃーっと一気に頭からかぶる

くんくん


「…よし、もうあの臭いはしないな。」


自分の匂いを確認し、木の実を袋に戻す。


「さてと、時間が余ったな…どうしよう」


匂い消しをかぶってさっぱりしたので水浴びは必要ないし、だからって集合場所であと1時間ほどぼーっとしていなければならない。この糞暑い中で待ちぼうけを食らうなんてまっぴらごめんだ。


「森の中でも散歩するか…」


湖の周りは森で囲まれているため、結局木陰をウロウロしようと決めた。ついでに食べられそうな物があったらあいつらのために拾っておいてやろう。


フラムが森の中を歩きまわり、落ちているキノコや木の実を毒味をしては袋の中に投げ入れて30分ほどがたっただろうか。ちょろちょろと小川が流れる音がフラムの耳に入ってきた。

今度こそ魚を捕まえてやろうとフラムは音のなる方へと向かった


「どんな魚がいるかなっと」


フラムはその川に近寄って水面に映る影を見る。

そこに写っていたのは水に反射された人の姿だった。


「ん?」


フラムは顔を上げる。すると生まれたままの姿のフィリアと目が合った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

数秒二人の間に沈黙が流れる

そして、その間に状況を理解したフィリアが顔を真っ赤にして


「フラムさんの変態―――――――――っっっっっ!!!!!!!!!」


フィリアは叫ぶとフラムの顔面を殴りつけ、一目散に木陰に隠れてしまった。


「ぶべらっ!?」


ゾンビのはずのフラムだが、なぜか物凄い痛みを感じた気がした


時間になったので集合場所に集合し、出発する。



「なぁフィリア…」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


「おいフィリアってば」


フィリアは一瞬だけフラムの方をジト目で一瞥するが、すぐに目をそらす。


「はぁ…」


「なんじゃ主。フィリアと何か合ったのか?」


「まぁちょっとな…。覗きまがいのことしちまってな…」


「うわっ主女の敵なのか?そうなのか?」


「ちがーう!偶然だ偶然!わざとじゃない!」


「はぁ…。まぁそれでもやられた方は傷つくものじゃ。さっさと解決しておけよ?仲間割れなんてワシは嫌じゃぞ?」


「わーってるよ…」



こういう時どうすればいいのかフラムは知らない。普通に女子と話す機会すら鳴沢健だったころは無かったのだから当然なのだが。


頭をフル回転させて前世でのテレビや雑誌の情報を思い出していく。

あ、そういえば前テレビで女は褒められるのが好きって見たことある気がする!それだ!



「フィリア!お前の体は最高だった!あんな綺麗な体見たこと無い!素晴らしかったよ!」


「フラムさん、私実は初級魔法だけなら聖魔法も使えるんですよ?」



フィリアの指先にぽうっと白い光が現れ、フィリアが笑顔でこちらを見る


「すいませんでした反省していますだから聖魔法だけは止めてください死んでしまいます」


ジャパニーズ土下座発動!



「はぁ…。もう二度と覗きなんてしちゃダメですよ?…………私はともかく他の子になんてぜーったいダメですよ?」

「心得ております。はい。」



土下座のままそう誓う。なのでフィリアの少し赤らんだ頬がフラムの眼に入ることはなかった。

そしてフィリアの「見たいならそう言ってくれればいいのに…心の準備ってものがですね…」と小声でつぶやいたこともまた、フラムの耳には入っていなかった


後にフラムはさっきのセリフが冷静になるとただの変態の発言にしか聞こえないということに気づき、思いつきであんなことを言ってしまった、と度々悶えることになるのだった。


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