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死人、また拾う

デュラハンが壁にめり込んだまま動かないので、とりあえずデュラハンを放置して何かがあるという扉に向かう。しかし扉は押しても引いても動かない

イラッ

フラムはデュラハンの前までとことこと歩くとみぞおちに肘鉄を食らわせた


「ぐえっ!?ごほっごほっ…何だ貴殿か。なんだ?死体蹴りの趣味でもあるのか?」

「おいあの扉開かねぇんだけど?」

「ああ、そういえばそうだった。すまない。あの扉全然使わないものだから立て付けが悪くなってしまってな。コツが有るんだ。下に押し込みながら押すと開くぞ」

「なんだそりゃ…」


この魔宮めんどくさっ

言われたとおりに扉を開けると扉が開き、なかに入ることが出来た。


中に入ると一人の女の子が部屋の真ん中で眠りこけていた。赤髪ロングの幼女だ。顔もだいぶ可愛い。将来有望だ。そのままの方がいいとか思ったりはしていない。ないったらない。


「……やっぱ女じゃねぇか!!!!」


フラムの叫びが部屋にこだました。


「…レーヴァテインか?久しいな」


アスが口を開く。いや、口は開いてないけども


「ふぇ…あれ?なんで目の前に人がいるんだろ?まだ夢の中なのかな…………うわこの夢臭いよ最悪ぅ」


うるさいわ


「アス、この子知り合いか?」

「そうじゃのう。まぁ友達じゃな。最後に会ったのはもう800年ほど前かのう。懐かしいのう」

「あれ?もしかしてアスタロト?えーこれもしかして現実なの?人と喋るの何年ぶりだろ…」

「これが戦士なら皆が欲しがるものなの?戦士って皆ロリコンなの?」

「主よ、魔剣は人型になると皆幼き姿をしているものじゃ」


なんだそのロリコンが大量生産されそうな設定は


「その人がアスの今のマスターなの?なんていうか、随分と臭いんだね」

「なぁ、人を表すのに最初に臭いを持ってくるってめちゃくちゃ失礼だと思わないか赤髪幼女?」

「確かにそうかも。ごめんなさい。でもその臭い、早くなんとかしてね?新しいマスターさん?」

「そうじゃろそうじゃろ?その臭いが嫌すぎてワシ、ずっと剣のままじゃもん」


………ん?


「新しいマスターって誰のことだ?」

「ん?あなたに決まってるじゃない。もう数千年は存在してるけど魔剣を二本も持つ人なんて初めて見るわ。すごいじゃない歴史的快挙よ!」


そう言ってフラムの背中をバンバンと叩いてくる


「あのな…俺は元々剣なんてろくに振ってなかったんだ。一本ならまだしも二刀流なんてできるわけ無いだろ」

「え!?じゃあ私を置いてく気なの!?ここにずっといるのいい加減に飽きたんですけど!ほら、ナマクラのアスタロトなんか捨てて私を持ってってよ!私切れ味いいわよ!」

「確かにそれはいいかもな…」

「主?冗談じゃよな?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・当然だろ?今まで一緒に旅してきた仲間じゃないか」

「その間はなんなのじゃあ!」

「…いや別に?じゃあ、そういうわけだから悪いなレーヴァテイン」

「ちょ、ちょっと待って!じゃあほら!お望みなら夜の運動にも付き合ってあげるから!伊達に長く生きてないんだからそういう知識は結構あるわよ!お願いよ連れてってよぉ~!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、俺ロリコンじゃないし。夜の運動とか別にいらないし」


多分。うん多分ロリコンではないはず。うん


「その間はなんですかフラムさん?」

「…いや別に?」


フィリアのジト目が痛い。レーヴァテインさん頼むから俺たちの絆を壊そうとしないでくれませんか?


その後もレーヴァテインはぎゃーぎゃーと自分を連れて行けと騒ぎまくった。うるさい。


「はぁ…ったく、どうしようか。フィリア、これいる?」

「いえ、私剣なんて使ったことがないので私が持ってても宝の持ち腐れですし」

「そっかーほんと、どうしよっかこれ」


完全に厄介者扱いされているレーヴァテインが「私魔剣なのに…すごいのに…」とブツブツ言っている。


「おいレーヴァテイン」

「な、何よ?」


うわ、レーヴァテインちゃんぐずついてるし。さっきまでの威勢はどうした


「アスは毒の魔剣だったけどお前は何の魔剣だ?」

「炎よ。切るもの全てを焼きつくす魔剣。どうよかっこよくない?持ってかない?」


もしかして持って行ってもらえるのかとレーヴァテインの顔に希望が浮かぶが、逆にフラムの顔が引き攣る


「よりにもよって炎って…。ますます関わりたくなくなってきた…。」

「な~ん~で~よ~!炎かっこいいじゃない!」

「炎剣なんて使ったら自分にダメージ入りそう」

「そんな物騒なものじゃないわよ!ちゃんと炎を出すときはマスターには炎精霊の加護かなんかつけて熱とか火花とか飛んでいかないようにできるわよ!」

「マジで!?魔剣って言う程でもないと思ってたけどお前はすごいんだな!当然アスみたいに握るだけで使用者を蝕むようなこともないんだよな?」

「当然よ!あんなろくに力も制御出来ないヘナチョコと一緒にしないで!」

「誰がヘナチョコじゃ誰が!ワシは仕える主を選んでおるのじゃ!お前のように尻軽ではないだけじゃ!」

「はぁ~仕方ないな。レーヴァテイン、お前とりあえず持ってってやるよ。戦いで使うかは…まぁ気分次第ってことで、どうだ?」

「ほんと!?ここから連れだしてくれるならなんでも良いよ!改めてよろしくね、マスター!」

こうしてフラム達の仲間にまた一人、うるさい魔剣が増えた。


レーヴァテインの呼び方はレヴァにした。適当に頭文字を二文字とる方がネーミングセンスのなさに悩む必要もなくなる。

後は二本の魔剣をどうやって持ち運ぶかだ。前までは腰に巻きつけた蔓にアスを挟んで持ち歩いていた。しかし蔓は魔族の女に潰された時にちぎれた、というかぐちゃぐちゃになってしまっていたのだった。剣一本だったら片手で持ち歩けるが、二本になってしまうと、両手で持つことになるがそれではいざというときに対応が遅れる。つまり二本を持って歩くことができなくなってしまった。

かくなる上は…


「よし、魔剣二人組み。お前ら歩け。アスもさっさと人になれ。臭いは鼻摘むなり何なりしてどうにかしろ」

「嫌じゃー!レーヴァテインが歩けばワシまで歩く必要はなかろう!」

「ワガママ言うんじゃありません!おいていきますよ!」


親が子供をしつける時のように説得するとアスはしぶしぶ人型になり、鼻をつまみながらフラムの隣を歩き始める。久しぶりだなこいつの顔見るの


「主の鬼畜冷徹どS汚物異臭野郎」


何かをボソボソとアスが口にした気がしたが聞こえなかった。聞こえなかったって本当に。


うん、結構精神に来るねこれ


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