プロローグ
初めての投稿です。寛大な心で読んで頂けるとうれいしいです。
「なんという事だ。この者は勇者ではないではないか!」
身なりのいい男が白い服の男に向かって怒鳴っている。
「そんな・・・・・・。勇者召還の術は確かに発動しました。勇者様以外が召還されることなどありえません。」
愕然とした表情で、白い服の男が答えた。
「アレス神官長様。伝承では、勇者様は黒髪黒目の者と記されていますわ。この者の髪は金、容姿から見ても勇者様ではありませんわ。」
「姫様のおっしゃる通り、この者は勇者様ではない。今回の勇者召喚の儀は失敗という事ですな。」
「アンジェリーナとパトリックの言うとおりだな。アレスよ。勇者召喚は失敗だ。」
ピンクのドレスを着たアンジェリーナ姫と、腹の出っ張った頭部が残念なパトリック、最後に身なりのいい男が失敗を告げる。
「陛下・・・・・・。私の力不足です。申し訳ございません。しかし、次こそは必ず成功させてご覧にいれます。」
消沈して俯いていたアレス神官長が、顔を上げて力強くそう宣言した。
「うむ。期待しているぞ。」
「私もアレス神官長ならば次は必ず成功させてくださると信じておりますわ。」
陛下とアンジェリーナ姫がアレス神官長を励ました。
「では、この偽物はいかがいたしましょうか?」
パトリックが偽物の処遇を確認する。
「目障りだ。処分しろ。」
陛下が即答した。
「お待ちください。お父様。偽物とはいえ、私たちの都合で召還してしまった者です。殺してしまうのは可哀そうです。」
「アンジェリーナは優しいな。・・・では放逐としよう。」
「ありがとうございます。お父様。」
アレス神官長やパトリックがほほえましげに陛下とアンジェリーナ姫を見ている。
そんな和やかな雰囲気は突然一人の男によって壊された。
「いや。放逐ってなんだよ。人違いなら俺を元の世界に戻せ!」
振りかえった先には、勇者の偽物が立っていた。
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男の怒鳴り声が聞こえた。朝っぱらからなんだよ。うるさいな・・・。
そう思って目を開けるとそこは知らない場所だった。
目の前には中世ヨーロッパの様な格好をした奴らが4人いる。なにやら揉めているようなので、そのまま話を聞いていると驚きの事実が判明した。
ここは異世界で、俺は勇者召喚されたけど勇者ではないらしい。勇者は黒髪黒目なんだと。俺は金髪だから勇者じゃないらしい。てゆうか勇者が黒髪黒目って東洋人限定なのか?
そんな事を考えていると、もう一回勇者召喚をやるってことで落ち着いたらしい。そろそろいいだろうかと思って声を掛けようとしたら、腹の出っぱた頭部が残念な奴が俺をどうするのか『陛下』に確認している。忘れられているのかと思った。元の世界に帰してくれるのだろうか?
「目障りだ。処分しろ。」
処分ってなんだよ。抗議しようとしたらお姫様が口を開いた。
「お待ちください。お父様。偽物とはいえ、私たちが間違えて召還してしまった者です。殺してしまうのは可哀そうです。」
間違えて召喚しといて偽物ってひどいだろう。
「アンジェリーナは優しいな。・・・では放逐としよう。」
「ありがとうございます。お父様。」
いやいや。本当に優しかったら放逐とかもしないだろう。腹が立ってきた俺は立ち上がって声を上げる。
「処分とか放逐ってなんだよ。人違いなら俺を元の世界に戻せ!」
眼が覚めたらそこは異世界でした。
拙い文章を読んでいただきありがとうございました。