私テリーシャ、いま村長クソ喰らえっておもってるの
徹夜セッションで頭のおかしくなった私が書いたノリ、勢いそして詰め込まれた睡眠欲の具現化と言っても過言ではない作品です。
よろしくお願いします
しがない村娘のテリーシャは今窮地に立たされていた。
「テリーシャごめんなぁ、もうこの村には税を払う余裕なんてないんじゃよ…」
震えながら私の両肩を握りしめるヨボヨボの村長。私が生まれた愛しき貧乏村は今年雨に恵まれず不況、その結果領主様に収める税がたりず若く働き盛りの私が領主様の館に奉仕しにいくのですが、それがまた領主様に良い噂がないもので、悪い噂ばかりあるもので__
やれ血肉を貪る悪鬼のような見た目だとか、日々メイドに鞭を打ち癇癪を起こしては周りを困らせているだとが、仕事をせず贅沢三昧だとか……
そんな領主様の元に大切な村人を向かわせるなんて村長も気が気ではないだろう、手からは震えが感じ取れた。
「大丈夫です村長、私しっかり1年働いてここに戻ってきます!!」
意気揚々と「では私は明日の出発に向けて準備しますので!」と村長の家から飛び出し自宅にダッシュからのベッドにドボン。
あーやだ絶対行きたくない。この村でぬくぬくベリーを積みながら生きていきたい。あわよくばイケメンと出会ってロマンチックな恋愛かしたい〜。夢でいいから神様みせてくれませんかねぇー?
「最近の若い子は王子様が白馬でとかじゃないんだねー」
それいつの時代ですかー貴族とかヤですよめんどくさい。
「君は怠惰なんだね、悪くないよ素質がある」
素質って一体なんだよなんかひとつの突飛した才能でも……ん?今私誰と会話して
俯いていた顔を上げると窓辺に腰掛ける白髪イケメンが……まってどういうこと?
「やぁ!お嬢さん夜分遅くに失礼するよ」
気軽に挨拶をするこの人を私は知らない。そしてなぜ家の中にいる、田舎とはいえ戸締りはしっかりしてたのに。
結論:たとえイケメンとはいえ不審者。成敗いたす
枕をつかんでイケメンにシュート!!
「添い寝を希望かい?中々情熱的なんだねぇ」
わぁこいつ見事にキャッチしやがったー。ダメ元だったけどほんとにだめだったー。
さよなら私の初体験…む?むしろイケメンならいいのでは?ロマンチックがないですね却下で。
改めてイケメンを観察する。よく見れば白髪は青みがかっており、月の色を思わせた。肩まであるだろうその髪はしっかりと串が通されているのか、ひとつの芸術品といっても過言ではない。見たことの無い雰囲気の、どこかの民族衣装だろうか、金の刺繍が施された独特の羽織を肩にかけた姿は遠い異国の王に連なる畏怖をどこか感じさせた。
「お褒めに与り光栄だねお嬢さん、俺はドクトゥス。君の運命を導きに馳せ参じた天からの使い、とてもいおうか」
頭が大丈夫じゃないようですね。玄関はあちらです。
「久しぶりの遠出で疲れてるんだゆっくりさせてくれよー」
ではそのまま天とやらにお帰り下さい。
「俺の部類はどっちかと言えば悪魔だから魂が帰るとしたら魔王のとのろだね!」
……イケメンでも中身があれなようですね本当なら憲兵にぶんなげたいけどそんな力ないのであきらめます。
「ところでさ、そろそろ気づいたらどうだい?思考が読まれてることにさ」
あ
あ、ほんとだ私一言も喋ってない。
「アッハッハッハッハッ!やっぱり気づいてなかったんだ!!面白すぎるよっ村娘で終わるだなんてもったいないね本当っ!!」
「だ〜!!もう!なんなんですかあなた一体!用がないならさっさとでッ……」
「あーもう、少し五月蝿過ぎるよ」
やばい、次の言葉が出てこない。空気がかわった。イケメンの周りから出たなにかが、ぐるりと回って私をつかんだような、本能がやばいと
「だから言ったじゃないか、君の運命を導きにきたと。このままなら領主の所で使い潰されるのを助けてあげるって言ってるんだ。話くらい聞いてくれるだろう?」
青い夜空の瞳が私に向かって問う。
「なんだよそれならさっさと言えよ椅子あっちな」
よく分からんが利用するだけさせて貰うぜイケメンさんよぉ……
赤毛の娘テリーシャは欲に素直である。
文才空からふってこねぇかな