プロローグ、始まります!
突然ですが、ワタクシ園宮真心16才は男の娘になりました!
・・・・・・ちょ、痛いコ見るような目で見ないでよ。
別に変な薬売りに来た訳じゃないからさ。
これでも私、真剣なんだから!
園宮真心の名を授かり生まれた私は髪の先から爪の先までまごうことなき女に生まれた。
否、生まれてしまったのだ。
物心着いた私の絶望は実に深く根強いものだった。
同級生のカワイコちゃんも上級生のお姉さま方も、その全てが眩しく輝いて私の心をグッと掴んでいた。手を伸ばせばすぐに触れられる距離で、言葉を発すれば美麗な音色を奏でる穢れなき園で、私だけが生き地獄の真っ只中にいたのだ。
だって・・・だって・・・・・・・私の願望はもっとこう、生々しいというか。具体的に言うと肉体的な関係を望んでいたからだ。
そりゃさ、女の子は女の子同士で百合百合している光景は珍しくもなくなってはきているよ。でも、それはいつだって2次元領域での話だよ! 日本の百合産業は発展してはいるけど、現実では女の子同士がチュッチュしたりおもむろにたわんたわんの果実を鷲掴んだりなんかしないのよ!
嘆かわしい! 実に嘆かわしい! 目の前に極上の楽園が広がっているのに、そこに飛び込めるだけで手を出すことが出来ないだなんて・・・。半永久的な待てを言い渡された犬の気持ちだよ!
それとなく話題をふって百合への関心を探ってみたり、本音をぶちまけられる親友に相談してみたりしたけど、その全てが空振りに終わった。百合漫画を読んではいてもそれはそれ、これはこれのなんたる大人の対応か。スキンシップと銘打ってさりげなくタッチ! とか試みたけど、結局はその程度で完結を迎えてしまう。先っちょだけ先っちょだけ! なんて青春真っ只中のはやる気持ちがより増長されるだけだった。
悲しいけど、これって現実なのよね・・・。
石に噛り付く気持ちで私は願ったよ。神様、どうか私を男にして下さいと!
石に噛り付く気持ちで私は叫んだよ。神様、どうか私を女の子みたいに可愛い男にして下さいと!!
石に噛り付く気持ちで私は呼んだよ。神様、ちょっとツラかせやと!
さっさと私を男の娘にしろよと!!!
・・・・・・え、なんで突然男の娘なんだって?
そりゃ決まってるじゃない。可憐なる美少女の園にヤロウは不要! 成敗ッ!
男の娘はヤロウなんじゃ・・・なんて的外れなこという人はいないよね?
男の娘こそ百合業界・・・いえ、2次元的下事情にもたらされた奇跡の産物!
男でも女でもない。かと言って男でもあり女でもある。何言ってんだコイツ・・・って思った人、覚えとくから。
男の娘は何とでもあう。調理次第では美少女の強みを殺しかねないむさ苦しいオッサンや醜悪なオバサンとの絡みも、男の娘ならアラ不思議。アナタのSッ気が触発される新天地が創造されるのだ。
え? 極論? 好みの問題? そんなコ知りませんね・・・。
兎にも角にも、私にとって男の娘は男の性と女の体を兼ね備え、両性を虜にする魔性の存在だってこと。私の中で男の娘は憧れそのものだったのよ。
そして今や私はその憧れの男の娘になったって訳。
・・・で、どうやって男の娘になったかって?
おお、くいついてきましたねお客さん!
ではでは、これから私が男の娘に生まれ変わった一世一代の軌跡を語ろうではないか。