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冬の蝶 他3作品

作者: 炉端の繭

冬の蝶

 冬の寒空を黄色の蝶さんがひらりとまって私の手のひらにおりたった。私は蝶さんを温めるようにそっと両手で包み込んだ。

「冬眠の時期を逃してしまったのかしら。かわいそうな蝶さんね。私がなんとかしてあげないと」

 私は小さな穴を掘って蝶さんをそこに入れ、土をかけた。

 これで寒い冬も安心ね。春になったらたくさん飛ぶのよ。


亀と鶴の恩返し

 むかしむかしあるところにおじいさんがおりました。おじいさんは冬のある日いじめられていた亀を助け、罠にかかって苦しんでいた鶴の縄をといてやりました。その夜家の扉を叩くものがあります。開けてみると昼間の亀と鶴でした。

「先ほどは助けていただきありがとうございます。お礼に私の家を差し上げます」

 亀はそういうと甲羅を自ら外し、凍えて死にました。

「わたくしの肉をお食べください」

 鶴はそういうと勢いよくいろりの火に飛び込みました。おじいさんが呆気にとられている間に鶴は灰になりましたとさ。


天罰ばあさん

「ぼうや、お菓子をあげよう」

 ばあさんは男の子にお菓子がたくさん入った箱を持たせました。

「おばあさん、ありがとう!」

「ちゃんとお友達と分けて食べるんじゃよ」

「はーい、じゃあね!」

「…すべてのお菓子に弱い毒を仕込んでおいたから、約束を破って独り占めしようとしたら死んじまうって寸法さ」

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