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I am so happy.  作者: 物怖じ
5/12

少年と私とお友達(・・・?)

「生活用品は大体買ったから、次は服ね」



私は亘くんの方を向く。



「亘くん、服選んできたら?私ちょっと用事あるから。2万で足りるわよね?」



財布からお金を出し、亘くんに2万円を手渡す。



「あ、下着も買いなさいよ?」

「なっ、分かってるっつーの!!」



思春期だものね、顔真っ赤にして・・・・可愛いーなぁー。

亘くんの頭を撫でる。この子中1よね?身長、私とあまりかわらないじゃない。



「・・・・・・へ?」



撫でていた手を掴まれた。


「綾女さん、子ども扱いしないでよ・・・」



私は目を大きくする。まるで、地面に足が縫い付けられたかのように足が動かない。



「わ、たる・・くん?」



名前を呼んでみる。喉がカラカラで少し掠れた。



「・・・・なーんてね、何驚いてんの?綾女さん」

「は?」



・・・・・もしかして。



「ちゃーんと買ってくるから、し・た・ぎ」



亘くんは輝くような笑顔で私に言うと、お店に入って行った。



「・・・今、完璧に遊ばれたわよね?・・・・私」



中学生に騙されるOLって・・、はぁー。












「あ、これ可愛い」



私は棚に並んでいるイヤリングを見た。小さいリボンが付いていて、仕事場にも付けられそうだ。



「恵里に似合いそう・・・」



亘くんに言った用事とは、親友の恵里の誕生日プレゼントを買う事だったのだ。

棚に並んでいるイヤリングの色は3種類。ピンク、イエロー、ブルー。



「うーん、どれにしよう・・・。ピンクかなぁ・・?でも、恵里黄色の方が似合いそうだし・・・、それとも青色?・・・・・っ!?」



悩んでいたら、行きなりの衝撃に驚き、反射的にぶつかった方を見る。



「すみませんっ」



ぶつかったのは、中学生位の可愛い女の子だった。



「あー、良いわよ。私も考え事してたから」

「でも、・・・・・・」



彼女は、納得いかないのか眉尻を下げる。律儀な子ねぇ、珍しい。

そんな事を考えていたら、遠くから、ひなの、と呼んでいる声が聞こえた。彼女がその声に反応したから、多分、ひなのとはこの子だろう。



「あの、本当にすみませんでした」



ひなのちゃんは、一礼すると友達のいる方へ走っていった。可愛いかったなー。私は、また棚のイヤリングを見る。

・・・・・・・・・・・・。



「イヤリング、黄色にしよっ」



私は、黄色いイヤリングを手にレジへと向かった。










用事もすんだし、亘くんのところに戻ろう。もうそろそろ、買い物もすんでいるだろう。

私が亘くんを探していると。



「あ、綾女さーん」



亘くんが手を振ってきた。こう言う所は子供っぽいわよね。



「亘くん・・って、隣りの子、誰?」



亘くんの隣りには、知らない男の子がいた。



「こいつ?綾女さん、気になるの?」

「まぁ、少し・・・・」



亘くんの隣にいる彼を、チラリと盗み見る。



「・・・・・・・」



彼は、私に興味ない、とでも言うように携帯を弄っている。彼は亘くんよりも伸長が高いようだ。・・・・今時の中学生は、皆伸長が高いものなのだろうか?

私がそんな事を考えていると、グイっと、誰かに引っ張られた。まぁ、亘くんだろうけど。



「何?どうしたの?」



亘くんに視線を向けると、不機嫌そうな顔で私を見ていた。



「・・・こいつは、俺のダチの松浦」



ギュッと腕を掴む力が強くなる。どうしたのかしら?



「・・・・・、そっか、松浦くんって言うのね」

「・・・・・・綾女さん」



亘くんが下を向いたまま私の名前を呼ぶ。



「・・・俺、喉渇いた」

「へ?」

「疲れたからどっかで休みたい」



そう言って、私の腕を引っ張る。



「ちょっ、松浦くんはっ!?」

「あ、俺の事は気にしないでください」

「って事で、綾女さん行こ」

「へっ?!ちょっ!!?」



松浦くんを見るとダルそうに手を振っていた。








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