2
第2章
目覚めると健人は草原にいた。
周りを見ても人も動物もいない
見える範囲には街や村もない
[いや、情報なしでこのスタート地点は鬼畜だし]
とりあえず、俺を転生させた女神?に愚痴りつつスキルの確認をすることにした。
[まずは、水魔法からだな]
周りに川なども無い為この水魔法で水を確保できなければならない
健人はスキル選択の時、水魔法は昔読んだマンガの主人公が使ってたからという理由だったが選んで良かったと心から思った
[スキルの使い方はなんとなく解る、解るような気がする]
[よし、先ずはアレだな。 ウォーターボール]
健人は腕を突き出し水魔法の初級魔法ウォーターボールを発動させた
が
健人の手から出たウォーターボールの大きさはまるでピンポン球のような大きさだった
[へっ!?]
予想外、あまりにも予想外
俺は自分が、想像していたマンガの主人公のようなバスケットボールのような大きさを想像していた為ピンポン球が出た時に予想外すぎて変な声を出してしまった。
[なんでだ?周りに水が無いといけないのか?]
周りに水が無いといけないなんて制限が有るのならハッキリ言っていらないスキルだ
だが、今の状況だとピンポン球でも水が発生してくれるのは有難い
[とりあえず、水魔法の事はおいおい調べるか。なら、次だな]
[次は、気配察知を試してみるか]
健人は目を閉じ意識を集中させながら気配察知のスキルを使った
すると、健人の頭にはまるでソナーのように何かが広がって行くのを感じた
だが、その後
特に何も感じない
[周辺には何もいないのか?]
周辺の安全は確認できたが、ここが何処なのか、何処に迎えばいいのかわからず
健人は悩んだが悩んでいてもしょうがないと思ったのか
[とりあえず、気の向くままに歩いてみるか]
と言い草原を歩いて行く
1時間ほど歩き
ようやく道に出た
道と言っても舗装されているわけではなく
そこだけ草が無く土の表面が出ているだけの物だったが
健人は安心できた。
俺は再度気配察知を使用した。
目を閉じソナーのような物を感じ
[ん、!?]
一度目とは違い、ソナーが何かに当たった感じがした。
10メートル位先に動く気配があり
俺は気配に近づいてみることにした。
近づくとその気配の主はスライムだった
俺は初めてのモンスターに恐怖を感じた
スライムの方は健人に気づかずポヨポヨしながら動物の死体を食べていた。
いや、食べると言うより舐めまわしてるようであった。
俺は今なら倒せるんじゃないかと思い
スライムに攻撃する事に決めた。
[頼むっウォーターボール!!]
俺の手から発射したピンポン球のウォーターボールがスライムに向かっていった。
スライムはポヨポヨしていたがウォーターボールに気づいたのか滑らかな身体が強張った
スライムは避ける事はできずウォーターボールが当たった
スライムの身体にはピンポン球大の穴があいた
だが、まだ死なないようで自分を攻撃した者を探してる。
[一発では無理か]
俺はもう一度ウォーターボールを使用した。
スライムは身体には2箇所目の穴ができ
ブルンと大きく揺れた後、身体の形を保て無くなったのかデロンと崩れ消えた
残ったのはスライムの体液で汚れた白い石だけになった。
テーテッテレー
いきなり頭の中に音楽が流れた
[え、今のでレベルアップしたの?スライム一匹で!?]
[つか、ステータスとか確認できないからわからないし]
すると、突然頭の中に女の声が響いた。