後編
「」トナカイ・男の子のお母さん
『』サンタさん
【 】男の子
サンタさんたちは日本へ!!
「サンタさん、日本につきましたよ」
『お~!!すごいの~。光ってるの~』
「そうですね。」
『おやおや?青いクリスマスツリーがあるぞ?電気がなんじゃと!!青い!!』
「青い発光ダイオードを使っているんですよ。今流行ってる」
『なんじゃと!!そんなのができたのか!!』
「知らないんですか?」
『いつできたのじゃ!!わしはしらん』
「ずっと食べているかわからないんですよ!!」
『そうかの~』
「うん」
そんな会話をしてるうちに、一軒目の家に着きました。サンタさんは、大きな袋の中に手を入れ、プレゼントを取り出し、子供にあげました。
『メリークリスマス』
次々と、サンタさんと僕、トナカイは子供たちのところにプレゼントを運びました。ところどころ、ハプニングが発生したりと色々ありつつ、サンタさんがぎっくり腰になったりとあったが、最後の家に着いた。
そこの家は、あの例のママに会いたいっという願い事を書いてくれた男の子の家です。サンタさんは、トナカイの僕にこうささやきました。
『帰ろう・・・』
「なにいってるの!!サンタさん」
『だって、叶えられないぞぉ~』
「サンタさんの魔法を使えばいいじゃないですか!!」
『恥ずかしいの~』
「サンタさん、あなたはいくつなの!!子供みたいに言わない!!」
『わしは、腰がいたいのじゃ!!』
「僕だって、おでぶのサンタさんが乗ってるから腰が痛いですよ」
『やせだ!!わしは、やせのサンタじゃ!!』
【だれ?】
「あ!!」
『あ!!』
「起きちゃったじゃないですか!!どうするんですか!!」
『わしはどうしたらいいのじゃ~』
その男の子は窓を開けました。すると、サンタとトナカイと目が合い、男の子はキラキラした目でこっちを見ていました。
【サンタさんとトナカイさんだ!!】
「し~!!」
『し~!!』
「ちょっとあけてくれない?窓」
【うん!!いいよ~!!】
男の子は、窓を開けてくれました。
『部屋に入ってもいいかね?』
【いいよ!!どうぞ!!】
「じゃあ、僕も~」
『しょうがないなぁ。トナカイは』
「寒いんですもん」
【サンタさん、クッキーとコーヒーを一階にあるから食べてきて?】
『いいだろう~』
サンタさんは、一階に行き、数秒で食べ終わった。そして、すぐに二階にあがってきた・・・
『うまかったぞ!!』
【ほんと!?たっくんが作ったんだよ!!】
『おいしかったよ!!たっくんが作ったのか!!えらいの~。どこかのトナカイさんとは大違いじゃ』
「ムカつく~」
【サンタさんは、たっくんにプレゼント渡しに来たんだよね?】
『そうじゃ』
「たっくん、ママに会えるよ!!」
【ほんと?】
「うん!!サンタさんは魔法が使えるんだよ」
『これこれ。なにをいっておるのじゃ!!』
【ありがとうサンタさん】
『わしに任せておくのじゃ』
「どうして、たっくんはそんなにママに会いたいの?」
【あのねぇ~?たっくんのママね?たっくんが産まれてすぐにお星さまになっちゃったの。だからね?ママの顔あんまり覚えてないの!!写真でしか見たことないんだ。】
「そうなんだ。たっくんは寂しくない?」
【全然、寂しくないよ?パパもお兄ちゃんもいるし。寂しくない。でも・・・】
「でも?」
【会いたい!!】
「そっか」
『よし、わかったじゃぞ?』
「うん?」
『たっくん、今からわしが魔法をかけて、ママを呼ぶぞ!!いいか』
【うん】
サンタさんは、いきなりベルを持ち出しました。そして、三回、空に向かってベルを鳴らしました。
(り~ん り~ん り~ん)
そして、突然たくさんの流れ星が空からふってきて、一つの流れ星がこっちにやってきました。そのあと、強く光りました。
「まぶしい!!」
『これは強すぎてしまった』
光が光った後、たっくんのお母さんが出てきました。
「サンタさん、ここは二人だけにしておきましょう?」
『そうじゃな』
僕とトナカイは、そっとその部屋に出ていきました。
「たかし!!」
【ママ?】
「そうよ、ママよ」
【会いたかったよ。ママに!!】
(ぎゅ~。抱きしめる)
「ごめんね?ママ、早くいなくなってごめんね?」
【いいよ。許してあげる。ママも病気で大変だったんでしょ?】
「うん。なんか、ママ、たかしに悪いことしたね」
【どうして?】
「友達は回り、お母さんがいて、たかしにはいないでしょ?料理や弁当もつくってあげられなかった。もっと、生きたかったなぁ。たかしとたくさん喋りたい、抱きしめてあげたかった。ごめんね?」
【気にしないで?ママ】
「うん。たかしは優しいのね?」
【うん!!パパが女の子には優しくしろっていつもうるさいから】
「そうよね?パパの言う通り!!」
【あのね?ママ】
「なに?どうしたの?」
【ママにずっと言いたかったことあるがの!!】
「うん?」
【僕を産んでくれて、ありがとう!!】
たっくんのお母さんは、たっくんの一言で号泣してしまいました。
「こちらこそ、ママとパパのところにきてくれてありがとう。ママねぇ?たかしのことずっと、空から見てるんだよ?」
【そうなの!!】
「うん。だから、悪いことしちゃだめだからね?」
【は~い】
「たかし、お兄ちゃんとは仲良くしてる?」
【うん、最近、好きな人できたみたいで、たっくんと遊んでくれない・・・】
「お兄ちゃん、彼女できたか・・・。でも、大丈夫!!お兄ちゃんは、たかしのみかただよ?パパも。そして、ママも。遊んでくれなくたって、ちゃんとみんな見てるから、寂しくなったら、お兄ちゃんやパパに甘えなさい。」
【うん】
『そろそろ、時間じゃ!!』
【ママ~!!】
『いくぞ!!』
「たかし、元気にしてるんだよ?また、夏休みになったらお盆っていう日に帰ってくるから、その日までバイバイ!!」
【もっと、たくさん話したいよ~!!ママ!!】
「ごめんね?もう行かないといけないの。本当に、ママのところにうまれてきてくれて、健康にうまれてきてくれてありがとう!!」
【ママ~!!】
たっくんのママは、またお星さまとなって、空にいってしまいました。
「たっくん、ママとどんなこと話したの?」
【秘密だよ!!】
「そうか。よかったね!!ママに会えて」
【うん、サンタさんありがとう!!】
『お礼をいうのではない!!恥ずかしいじゃろ!!』
「サンタさん、そろそろ僕たちも帰りますか」
『そうじゃの~!!あ、そうだ。これわしからのもう一つのプレゼントじゃ』
【うわ~!!何だろう】
(袋をあけると・・・・)
【うわ!!自転車だ!!ほしかったんだ!!】
「すご!!」
『大切に乗るんじゃぞ~!!』
【うん。ありがとう。サンタさんまたね!!】
『メリークリスマス!!たっくん!!』
僕たちは、たっくんの家を離れ、日本の景色を見ていました。
「サンタさん、今日はいいことしましたね?」
『そうじゃの~!!』
「たまにはやるんですね」
『たまにじゃないぞ!さて、帰ったら、晩酌しよう!!』
「お酒はほどほどにしてくださいね?」
『わかっておる。いちいち、細かいんだよ』
「なんだって!!ここから下ろしますよ?」
『ごめんなさい~!!』
こうして、サンタさんとの2015年のクリスマスの仕事は終わりました。また、来年も素晴らしい一年でありますように!!
「メリークリスマス!!」
『よい子のみんな、メリークリスマス!!』