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美術部ってさ!  作者: 久世 かやの
第一章 〜変り者が多い〜
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「美・デッサンのすすめ」 3

冬馬はデッサンを見るために、立てかけたイーゼルの表に回り込むと「ああ~…」と言った。


「ああ~…とか言うなよ…分かってる…絵の才能がない事は、自分が一番…」


椿は右手でひたいを押さえると、イスに腰かけた。


「…で、どうしたらいいと思う?」


「そうですね…では、全部消してみましょうか?」


「はぁ?!マジでかっ?!」


椿は目をひんむいて、隣でデッサンをのぞき込んでいる冬馬をにらみつけた。


「はい…中途半端に線が入っていると、邪魔なので…」


「き、きさま…六割方、描けたデッサンを前にして、消せって言うのか?!」


「ええ…いやなら、僕はこれで失礼します…あとは、ご自分でどうぞ…」


お役ごめんとばかりに、冬馬はニッコリと微笑むと椿に背を向けた。


「ちょっと待て!まぁ、落ち着け冬馬…消す…消しゃあいいんだろ?消しゃあ!」


と言って椿は、ものすごい勢いでデッサンを消しにかかった。


冬馬はそれを満足そうに見ると、近くにイスを持ってきて腰を下ろした。

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