*第47話*
「和ー!ご飯できたよー」
「はーい!」
階段下から和を呼ぶと、トトトッっとリズムのいい足音が下りてきた。
「いいにおい・・・」
「ふふ、自信作だよー?」
そんなことを言いながら、ダイニングテーブルにつく。
「あ、和、Tシャツ汚さないでね?」
真っ白いTシャツに、英語のペイントがしてある服を着ている和に忠告する。
すると和は「子供扱い!」と言って膨れる。
・・・我ながら、ブラコンだとは思うけど、可愛い。
「いただきまーす!」
「いただきます」
それから、はふはふ言いながらハンバーグを頬張る和に、
「あぁやっぱりこの子も小学生だ」と思った。
人よりやってることが大人で、思考も人より大人な和。
それでも小学生ということに変わりは無いのだから、こんな無邪気で可愛い表情を見たら
誰だってそう思うだろう。
******
「ごちそうさま」
食器をシンクに持っていって、自分で洗う和。
「あ、いいのに。私洗うから置いておいて?」
「いいよー。俺、荒いもの得意だから」
と言って、にこっと笑った。
もう、荒いものが得意ってどういうことよ?
「よし・・・っと」
洗い終わって、食洗器に食器を入れる。
「あ、和。お風呂沸いてるから、はいっておいで?」
「はーい」
和は、大きく返事して、ソファに積んであったバスタオルを抱えて、お風呂場に消える。
こう・・・なんというか、和は矛盾がないなぁと改めて思った。
「そんなことより、はやく食べないとね・・・」
いまだにハンバーグが半分残っている私。
ほんと・・・食べるのが遅い。
でもまぁ、一気に喉に通すとつまるし、胃の調子がすぐ崩れる。
んー・・・30分かかっちゃかなー・・・なんて思いながら、もくもくと食べる私だった。
******
それから2時間後。
1時間ほどまえに食べ終わった私は、さっさとお風呂に入って部屋に入った。
洗い物も戸締りも全部済ませて。
和には、部屋にいるからなにかあったら言ってと言っておいた。
んまぁ・・・和はなんでも一人でやろうとするから
気にしてないと、絶対言ってこないんだけどね・・・。
「とりあえず、学園祭の楽譜だよね」
先生の貰った楽器の紙とノーマルの楽譜を隣り合わせにおいて考える。
何処にどの楽器を使えば、綺麗になるのか・・・とか、
ここにおいたら盛り上がるだろうか・・・?とか、思ってたより難しく考えなければならなかった。
「バイオリン弾ける人いるのね・・・?」
すごいなぁと思う。
私なんてピアノとハーモニカぐらいしか弾けないし吹けないし・・・。
まぁそんなことはどうでもいいのだけどれど・・・
「どうしようかな、ここ、一つ音上げようかな」
独り言をぶつぶつとつぶやきながら、楽譜に書き込んだり、楽器にメモしたりと
色々やっていると、いつのまにか0時をまわっていた。
「あ・・・そろそろ寝ないと・・・」
また居眠りしちゃう・・・。
そう思って、楽譜とメモ用紙と楽器の紙をファイルに挟んで、かばんにしまう。
電気を消して、ベットにダイブしたら、すぐにまぶたが重くなる。
「おやすみなさい・・・」




