表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/55

*第42話*

ホームはもちろん、乗り込んだ電車の車内の混み具合といえば

恐ろしいものだった。

いつもながらそうなのだけれど。

「一応空いてそうなところに乗ったんだけど・・・ほんとに気休め程度だね」

少し申し訳なさそうに言う玲。

「朝ってそんなものでしょう?二駅の我慢だから、大丈夫だって」

「そうそう。こうやってラッシュにつかまるのもひと時の幸せってものさ」

望幸の意味不明な文章をさらっと流す玲。

その光景がなんとなく面白い。

「ふふっ・・・。玲、望幸の事嫌い?」

訊くと、即答だった。

「嫌い」

「うわ・・・俺傷ついたよ?玲君」

「知りませんよ」

やっぱり、ほほえましいなぁなんて、ラッシュ時の電車の中で思うことじゃないんだけどね?


******


私達が下りた駅に降りる人は少なく、多分皆次の次の駅ほどで降りる。

まぁ、この駅の近くに会社はないし、大学はロル大だけだから用がある人なんて一握りなんだろう。

「さてと・・・俺のマンションはこっちだから、望幸先生はココで」

「俺も行きたかったけど、さすがにここからは俺も教員だ」

そういう望幸の視線の先には、ロル大に向かう生徒達。

「確かにね」

「真面目にやってくださいね。それじゃぁ、行こうか」

望幸と別れて、玲の家に向かった。


******


『メゾフ』ロビー。

「私、ここで待ってるね?」

「あ、いや、ついてきて?ココが一番危ないから・・・」

苦笑いをこぼす玲。

私はよくわからず、とりあえず言われたとおりついていくことにした。

「おじゃましまーす・・・」

今日で、二回目・・・・。

相変わらずシックな物ぞろえで、シンプルな部屋だ。

玲の部屋も相変わらず。

「それじゃ、リビングで待っといて」

そういうと、玲は自分の部屋にはいっていった。


リビングに行くと、ひょこひょこと....真っ白な子猫が近づいてきた。

「子猫・・・?玲、猫飼ってたんだ」

知らなかった。

そういえば、この前はリビングに入ってないもんね?

「・・・かわいー・・・・」

しゃがんで、頭をなぜると目を細めて笑ってるように見えた。

「ふふ、可愛い~」

しゃがんだままだと体制がきついから、ソファを借りる事にした。

座ると、猫ちゃんはひょこっと私のひざに乗ってきた。

「可愛いなぁ・・・。私も、猫飼いたいな・・・なんてね」

そんな独り言を言っていると、リビングのドアが開いた。

「おまたせ」

白地に色々英語とかが描かれているTシャツに黒いジーパン姿の玲。

相変わらず、様になっていて、かっこいい・・・。


「あれ?珍しいね....」

玲が小首をかしげる。

「へ?何が?」

「いや、フワが俺以外の人に懐くなんて」

そう言って私のひざの上にいる猫ちゃんを指差した。

「そうなの?てっきり人懐っこい猫ちゃんだと・・・」

「全然。むしろ孤独な猫みたいな感じだからね、この子」

笑いながら言う玲。

「そうなんだ。・・・でも、可愛いなぁ・・・」

ほんとに可愛い。

フワフワだし・・・・あ、だからフワっていうのかな?

「気に入ってもらえてよかったよ。さて、そろそろ行きますか」

「うん。またね、フワちゃん」

抱っこして、下に下ろすとニャァニャァとかわいい声でなくフワ。

玲がポンポンと頭を撫でると、すぐに静かになり、ぺたんこになって寝始めた。

「ふふ・・・可愛いね~・・・」

そういうと、少しまた笑った気がした。


******


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ