*第27話*
「ネックレスありがとうね。」
「ううん、大事なものなら当たり前でしょう?」
「唯は優しいね。・・・でも、女の子一人で夜出歩くのはやっぱり危ないかな」
「わかった、気をつけるね」
「よろしい。それじゃぁ駅まで送るよ」
「・・・お言葉に、甘えて・・・?」
駅までは、15分ほど。
駅まで、少し沈黙があった。
「唯」
「ん...?」
「手・・・つないでもいい、かな?」
いきなりの申し出に私は驚く。・・・けれど、あたりまえだけど、抵抗はなく
「うん」
そう言った。玲は私の手を軽く握る。私も軽く握り返す。
「ありがとう」
会話はそれだけだったけど、この手のぬくもりだけで十分だと、私は思った。
駅前。
「それじゃ、気をつけてね。ナンパされてもついて言っちゃだめだよ?」
「うん、わかってるよ。と言うかナンパされないから大丈夫だよ?」
「・・・心配だけど、仕方ないよね・・・。あ、もう電車来るよ?」
「え?!あ、それじゃ、玲!また明日!」
「また明日」
「ただいま」
「おかえり、お姉ちゃん」
家に帰るといいにおいがした。
「和、ご飯作ってくれたの?」
「うん、お姉ちゃん、疲れたでしょ?今日は」
「・・・ごめんね。ありがとう」
「いいの、俺は人の役に立ちたいの!」
「そっか、うん、和はもう十分役に立ってるよ~?」
頭をくしゃくしゃっとする。和は嬉しそうに笑った。
「それじゃぁ食べよっか」
「うん!」
やっぱり和の笑顔は好きだな。
私ブラコンみたいになってるけど・・・
でも、好きなものは好きなんだから・・・ね?
用事も終わって、和が寝た後。
私は課題をしていた。
母の、歌を聞きながら。
歌を聴きながらやると、意外と課題は進むもので
23時頃には課題は全部終わっていた。
「さて・・と。寝ようかな」
パジャマに着替えて、寝る支度をした。
寝る前に和の部屋のドアをノックする。
「和、おやすみ」
二人だけの家族だから、一つ一つの挨拶も言葉も
大切にしたい。それが私たちの兄妹訓。




