*第17話*
夜ご飯を食べてるとき、光は普通だったけど
玲は何故か少しムッとしていて
どちらかと言うと機嫌がいい方ではなかった。
私・・・なにかしたかな・・・?
「玲兄、どうしたの?」
和も私と同じ事を思ったのか、玲に訊いた。
すると玲はスッと普通の笑顔に戻って
「ん?なにが?」
と短く答えた。
んー・・・いつもの玲の笑顔じゃないよね・・・?
と言っても、なんともいえない雰囲気なので
ひとまずその話題はそらしておいた。
光が帰ったらもう一回訊いてみようかな。
「それじゃ俺は明日の用意とかあるんで、帰るわ」
「お疲れ様」
玲は相変わらず不機嫌そうに短く挨拶した。
「あーちゃん、また来てねー」
「光、おやすみ」
光をベランダまで見送ると
玲は私のベットに座り、不機嫌がましたように
「和羽、リビング行ってて」
と少し突き放し気味に言った。
和は少し怖がったように
「う、うん・・・」
と言い、リビングに下りて行った。
「玲、どうした___」
どうしたの?と言おうとすると
いきなり私をぎゅっと抱きしめた。
私が驚いて声を出せないでいると玲が
「・・・俺だって嫉妬する・・・。唯を全部俺のものにしたいって思ってる・・・。
少しぐらいは我慢するよ・・・?けど・・・やっぱりアレは嫉妬しちゃうよ・・・」
私は玲が言っている意味が分からなくて
「玲、ちゃ、ちゃんと説明・・・して」
と抱きしめられて出しにくくなっている声で言った。
すると玲はすこし大きな声で
「俺は!・・・気持ち悪いかもしれないけど唯が大好きだから
ああいう、抱きついたりするのが癖なのかもしれないけど
嫉妬しちゃうんだよ・・・!」
玲がハッキリ言ってくれたおかげで意味は分かったけど
私に解決方法が無かった。
恋愛経験が無い私にはどうすればいいか分からなかった。
「ど、うしたら、、、いい、、の?」
訊くと玲は私を解放してから、耳元でささやいた。
『キス、、、、して』
その甘く低い囁きに背中がゾクゾクとしたと同時に
私の頬は熱を持ち、いっきに赤色になった。
「そ、そんな・・・キ・・・キキ・・・」
そこ言葉を言おうとするだけで赤面する私に
やれというのはかなりの拷問だ。
「ダメ?」
上目遣いで訊いてくる玲に
私は思わずドキッとしてしまった。
5分ぐらい、俯いたまま黙っていた。
けど、このままだと玲を傷つけたままになって・・・と考えると
私は決心がついて、玲に声をかけようとした。
「れ___」
玲と呼ぼうとしたら、玲本人にそれはさえぎられた。
「はは・・・やっぱりいきなりは厳しいよね?
ごめんね、いきなり言っちゃって。あぁ・・・もうこんな時間か。
そろそろ帰らないとね・・・と言っても親はいないんだけどね。」
荷物を持って帰ろうとする玲を私はあわてて
「ま、まって!!!」
と呼び止めた。
玲は少し驚いたようにして、
「どうしたの?あ、具合悪い?だったら和羽呼んで来るけど・・・」
と本気で心配するように玲は言った。
「ち、ちがうの・・・!えっと・・・・その・・・
め・・・め!目、瞑って!で、そこに座って・・・?」
恥ずかしながら玲に言うと玲は
「わかった」
と言い、座って目を瞑った。
「はい、コレでいいの?」
と訊かれて私は「う、、ん」
と恐る恐る返事した。
「ぜ、ぜったい目、開けちゃダメだよ?」
「わかった」
「絶対絶対だよ?!」
「わかったって。絶対開けないよ」
目を瞑りながらも呆れるように笑う玲。
私は大きく深呼吸してから
玲の唇に自分のそれを合わせた。
たった3秒ほどのキス__
唇を離して、すぐ、私は布団にもぐった。
恥ずかしくて、死んじゃいそう・・・!!
ベットで丸まってると、布団近くからは
クスクスと笑い声が聞こえる。
そして、次の瞬間には、布団をバサァッとめくられる。
「やっ・・・」
めくられた布団をつかもうとすると、
失敗して、玲のカッターシャツをつかんでしまった。
「わわ・・・!」
急いで離そうとしたけど、その離そうとした手を玲はつかみ引っ張った。
そしてそのまま体制を崩した私は玲の中にすっぽり収まる。
「ありがとう、唯のおかげで嫉妬もなくなったよ」
と甘く笑った。
「わ・・・わたしは・・・思考路が・・・!」
「ごめんごめん。けど・・・今日はもう少し思考路を破壊させてもらいます」
玲は宣言してから、私を抱きしめたままゴロンとベットに横になった。
「れ、れい・・・!?」
「今日はこのまま寝させて?大丈夫、獲って食べたりしないから。」
そういうと、抱きしめていた手を少しゆるやかにしてから
額に唇を落とし、目を閉じた。




