表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心を繋ぐ瞬間~浩之と莉奈~  作者: 乾為天女


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/49

第三部 第9章: 朋秀と案奈の関係の進展

朋秀はカフェの片隅で深く息をついた。目の前には案奈が座っており、二人は静かな空気に包まれていた。先週、案奈から「少し話がしたい」と言われたことが、彼の心に重くのしかかっていた。彼女は冷静で理知的な女性で、感情を抑えがちなところがあった。そんな彼女が何を話したいのか、朋秀はどうしても想像できなかった。


「何かあったのか?」朋秀が口を開くと、案奈は微笑みながら言った。「いえ、ただ…あなたと少しだけ話がしたかっただけです。」


その言葉に、朋秀は少しほっとしたような表情を見せた。しかし、彼の心はまだ不安でいっぱいだった。案奈との関係は確かに少しずつ深まってきているが、それが恋愛へと進展することを恐れていた。彼は過去の失恋がトラウマとなり、自分の気持ちを伝えることに極度の抵抗感を抱いていた。


「案奈、君といるとき、なんだか落ち着くんだ。でも、どうしても自分の気持ちを素直に言うのが怖い。」朋秀は無意識のうちに言葉がこぼれた。


案奈はその言葉を真剣に受け止め、ゆっくりと答えた。「私も、少し怖い気持ちはある。でも、あなたがどう思っているのか知りたかったんです。」


案奈は目を細め、少し照れたように微笑んだ。その瞬間、朋秀は胸の奥で何かが溶けていくのを感じた。彼女もまた、怖さを感じているのだと知り、少しだけ肩の力を抜くことができた。


「僕も…君といるとすごく安心する。君の存在が、すごく大きくなってきたんだ。」朋秀は、少し照れくさいながらも、その気持ちを言葉にした。


案奈はしばらく黙っていたが、やがて静かな声で言った。「じゃあ、私たち、もう少しお互いのことを知ることにしようか。急がずに。」


その言葉に、朋秀はようやく安堵した気持ちで息を吐いた。案奈の冷静さと理性が、彼にとって大きな安心感を与えてくれることに気づいたのだ。彼女は急がず、慎重に歩みを進めてくれるタイプだった。自分のペースで進んでいけばいいんだと、心の中で決めた。


「うん、そうだね。」朋秀は案奈の言葉に静かに応えた。


その後、二人は少しずつ会話を続け、互いの考えや気持ちを共有する時間を持った。その中で、朋秀は自分の気持ちを少しずつ表現できるようになり、案奈もまた、理性と感情のバランスを取りながら彼との関係を築いていこうとしていた。


数日後、二人は再びカフェで会っていた。今回は、朋秀から案奈に対して少しだけ自分の感情を伝えることができる気がしていた。案奈は静かにコーヒーを飲んでいる。その姿を見つめながら、朋秀は決意を固めて言った。


「案奈、君のことを…少しずつだけど、大切に思っているんだ。今まで自分の気持ちを伝えることが怖かったけど、君といると、なんだか素直になれる気がして。」朋秀の言葉は、心からの告白だった。


案奈はその言葉を聞き、少し驚いたように目を見開いたが、すぐにその目に柔らかな光を宿した。「朋秀、私もあなたといると、すごく安心するし、心が温かくなるの。私も、少しずつ気持ちを伝えられるようになりたいと思ってる。」


その瞬間、二人はお互いに微笑み、心の中で少しずつ距離が縮まったことを実感した。お互いにとって、恋愛に対する慎重さと勇気が交わる瞬間だった。


この日、朋秀は初めて自分の気持ちを素直に伝えることができ、案奈はその気持ちに対しても素直に反応した。二人の関係は確実に進展していた。朋秀は過去の失恋から学び、案奈は自分の感情を少しずつ開放することを学んでいた。


その後、二人は何度も会い、共に過ごす時間を重ねることで、少しずつお互いの信頼を深めていった。恋愛と仕事の両立に関しても、案奈は自分の感情を大切にしながら、仕事を進める方法を学んでいった。


次第に、二人の関係は安定し、共に過ごす時間がますます楽しくなった。朋秀は、自分の気持ちを伝えることができるようになり、案奈との関係に対しても積極的に関わるようになった。一方、案奈は理性と感情をうまくバランスさせながら、恋愛と仕事を両立させる方法を見つけていた。


そして、二人はお互いの気持ちを大切にしながら、前向きに関係を築いていくことを決意した。


第9章終

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ