精霊フェリー
牢に入れられて数時間が経過した。
退屈だ。
今にでも叫びだしたい。
精神が壊れそうだ。
いや・・・もうずっと前から壊れているのかもしれない。
ん?なんか入ってくる。
牢の隙間から小さい何かが入ってくる。
虫?いや虫にしては大きいか?
ん???なんか・・・・
光ってない?
「はぁはぁ・・・やっと入れたの!」
その変な何かが牢に入ってくるなり言った。
よく見たら小さい人間に羽が生えたような・・・
これって確か・・・精霊!?
金髪のツインテールに青い瞳。
白いワンピースに・・・
背中で綺麗に輝く黄色の羽。
「いきなりで悪いんだけどさ・・・君って精霊?なんで牢に入ってきたりしたの?」
と聞いてみる。
「ハッ!まさかあなた私が見えるの!?」
え?
まさか特殊な人にしか見えない系?
「うん。見えるよ。」
と冷静を大切にして答える。
「絶対にないの!私は心の綺麗な人にしか見えないはずなの!悪いことした人には絶対に見えないはずなの!」
と、精霊は言う。
かなり驚いている。
そうだ!
精霊なら人の言うこと信じてくれるはず!
「頼む精霊さん!俺は冤罪で捕まっているんだ!ここから出るのを手伝ってくれ!」
と言ってみる。
するとこんな返事が返ってきた。
「私は精霊さんじゃないの!フェリーっていう名前があるの!そもそも私は罪人たちが苦しんでる様子を間近で見るためにここに来たの。お前を出すなんてそんなめんどくさいことやるはずがないの!」
断られた。
っていうか神聖なイメージのある精霊がそれでいいのかよ!
趣味がヤバすぎるだろ・・・
でもなんとかしてフェリーに出るのを手伝ってもらいたい。
そう思い、俺は賭けに出る。
4話もかけそうな予感がします。