冒険者パーティー再び
僕のダンジョンマスター帳には、先月分のマナに僕の霊力分が加わり1000ポイントとなっていた。
そこからマイフへの100ポイントを支払っていると、フローレンスと妖精たちが姿を見せた。
「カッツバルゲル様、マナをお受け取り下さい」
今月は森から494ポイントの収入があった。
「だいぶポイントも溜まったけど、何かやりたいことはある?」
そう聞くと妖精たちはお互いを見合った。
「我々の森も手狭になってきました。荒れ地に進出したいのでシードバンクと水代を頂きたいです」
シードバンクと水を調べてみると、300ポイントで用意できるようだ。
「早速、作業をはじめます」
さて、盟主である精霊にマナを献上……しようかページを捲っていたら、彼女は背後から言った。
「ダンジョンマスターになったのですから、マナの献上は免除します」
「あ、ありがとうございます」
これで残りは1094ポイントとなった。さて、エストックの領地はどうなっているだろう。
270ポイントの繰り越しにエストックの霊力350。土地からは340で、長雨の根のケアに300。
「今のところ660ポイント余っています」
二人合わせて1700ポイントか。これだけのマナを何に使おうかと考えていたら、精霊が姿を見せた。
「マナも順調に溜まっていますね」
「余裕があるので、もし優れた動物がいれば……」
そう言いかけると、精霊は残念そうに答えた。
「残念ながら、一角の者になれそうな動物はいなかったの。今回はそうねえ……内政もあまりフェアリーを働かせすぎるのも問題だし……」
彼女はにっこりと笑った。
「特にやることもないかも」
そう笑い合っていたら、南に放っていた使い魔鳥が飛んできた。
「ピィピィ!」
「ん、デイヴィット隊が来たって?」
「ピィ!」
「更に、ピーター隊も……2部隊でどうしたんだろう?」
僕はすぐに、泉の前に立つガガンに声をかけた。
「ガガン、デイヴィット隊とピーター隊が来たら通して」
「かしこまりました」
デイヴィッド隊とピーター隊は、予想通り僕の前までやってきた。
「久しぶりだねカッツのアニキ!」
「また、温泉に入りに来たのかい?」
「まあ、温泉もそうなんだけど……これからゴブリンを退治しに行こうかと思ってさ」
「なるほど。実は我々もゴブリンたちにはほとほと手を焼いているんだ」
「なるほど、ならばユニコーンのアニキの分も頑張ってきますね!」
彼らを支援して、ゴブリンを退治してもらうのが一番効率がいいかもしれない。
 




