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マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
プリンセスの階段
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乙女達のパーティー~後編~

優子の目の前には見たこともないような夢の世界が広がっていた。

色とりどりのドレスがかけられている。ドレスだけでない靴もアクセサリーも置いてある。

すでに案内された参加者がおりドレスを手に取り姿見で合わせたり、衝立の向こうで着替えを済ませてる者もいる。

優子もドレスを1着手にとる。オレンジ色で黄色いリボンのついたドレスだ。まん中は半開きになり白いフリルになっている。

「私これにするわ。」

衝立の向こうで着替えをする。靴はドレスに合わせてオレンジ色、ネックレスはパールのものを選ぶ。

「お嬢様お手伝い致します。」

衝立の向こうにはメイドがいた。彼女は優子の袴を脱がすと腰にコルセットを巻く。

「あの、これは?」

「コルセットといいまして、西洋の淑女(れでぃ)がドレスの中に身につける物です。腰回り(うえすと)が細く見えるのです。」

 着替えが終わると靴をはかせてもらう。かかと(ひーる)が高い靴でメイドに支えてもらいながら履く。

 やっとのことで歩く優子。しかし部屋を出た瞬間。

「きゃあ!!」

優子は馴れない靴で転倒しそうになる。

「大丈夫ですか?」

燕尾服姿の紳士が支える。彼は泉野家の執事だ。

「お嬢様、お手をどうぞ。」

戸惑う優子。

「西洋では紳士がお嬢様の手を支えて歩くのです。こちらの方が歩きやすいですよ。」

優子は手執事に手を取られ会場へと向かう。支えがあるから歩きやすい。


 


 会場には丸テーブルがありそれぞれの席には招待された少女達の名前が記されている。すでに席についている生徒もいる。

「お嬢様はこちらでございます。」

優子は執事に自分の名前が書いた席に案内される。

「委員長、いらしていたのですね。」

優子の隣には3年生の少女が座っていた。彼女も優子と同じで代表委員をやっている。

「ええ、可愛い花の精に誘われたの。」

 参加者の生徒が着席するとテーブルに料理が運ばれてくる。

「これ何かしら?」

初めて見る料理に戸惑う少女達。

「スープでございます。こちらの一番外側のスプーンからお使い下さい。」

執事に教わり一番外側に置かれたスプーンでスープを口に入れる少女達。

「今まで食べたことない味だわ。」

前菜、肉料理、魚料理と運ばれてくる。執事に食器の使い方を教わりながら料理を口にしていく。

「いつも家庭科で作る料理より美味しいわ。」

「そうね、いつも食べてる料理はどこか地味ですもの。」

「ねえ、もっとこういった料理の食べ方が学べる授業があったらいいと思いません?」



 料理が終わるころトランペットの奏でる演奏と共に薔子とかすみが現れる。リーズがデザインした制服を着ている。かすみは玄関にいたときとは異なりポンチョはつけていない。壇上に上がるとオーケストラの演奏に合わせてワルツを披露する。今日のために二人で練習してきたのだ。

 ダンスが終わると拍手を浴びながらカーテシー式のお辞儀をする。

「本日はお集まり頂きありがとうございます。わたくし達は洋装の制服の提案と共により身分の高い淑女になれるように授業内容の改正も願っております。皆様の1票どうかお願い致します。」

 薔子の挨拶でパーティーは幕を降ろした。帰り際には感想や要望を書いてもらった。学校側に生徒の声を届けるためだ。

「かすみ、これ。」

薔子は1枚の用紙を見せてくる。それは麻友子からだった。すみれから招待を受け来ていたのだ。

「千草さんのダンス、どこかぎこちなくて面白かったです。ワルツの授業もあった方がよろしいと思います。」

かすみは麻友子の感想を見て微笑む。口は悪いがかすみの願いは届いたのだから。

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