洋装の制服
すみれはリーズとお咲に事の経由を細かく説明する。
薔子とかすみは家庭科の授業中だった。しかし教師の言う事に理解できずに口論になり、教室を追われたと。
そのうちの1人のかすみは西洋のプリンセスのような生活に憧れている。彼女は王子様と結婚すれば、料理は召し使いがやってくれる、だからもっと学ぶことがあるんじゃないかと訴えてきたのだ。
「それでダンスというわけね?」
「はい、マダム。ダンス以外にもお茶会やテーブルマナー、ドレスでのウォーキング、バレエにバイオリンともっとこれらの授業を取り入れてほしいと懇願してきたのよ。私達に必要なのはプリンセス教育じゃないかと。」
すみれもかすみと同じで絵本のプリンセスに憧れていた。イギリスの女学校留学をした時もかすみが言うような授業を現地で受けていた。彼女に共感できる部分はあったのだろう。
「それで薔子さんとかすみさんを連れて理事長に直談判しに行ったのよ。」
最初は袴ではダンスは無理と言われたがならば洋装の制服を着ればいいと薔子が提案してくれたのだ。
「それで理事長は話の分かる方でね、次の全校集会で過半数の票を得られたら洋装の制服と新しい授業の導入を承諾してくださるとことになったのよ。」
「集会はいつですの?」
「今月末ですわ。」
全校集会は毎月月末に行われている。薔子とかすみは集会の1週間前に薔子の邸宅でパーティーを計画してるという。
「だからそれまでにお願いしたいのです。」
「分かりましたわ。」
リーズはお咲と共にすみれを見送るとお咲に店を任せ2階へと上がる。
2階ではサリーがブラウスのリボンを縫い付けていた。
「お疲れ様です。マダム。」
「お疲れ様。」
リーズは本棚から1冊の本を手にする。パリに行ったときデザイナーのムッシュ・ベルナンドからもらったものだ。
中を開くと修道女のような姿の少女が立っていた。黒いワンピースを着ている。
「マダム、そちらのお写真は?」
「パリの修道院付属の女子校に通う生徒達よ。これが彼女達の制服だわ。」
「もしかして今度の依頼人にもこちらの制服を?」
サリーも女学校の制服の依頼が来てることを話には聞いていた。
「この制服だとダンスやカーテシーができないわ。サリーはどうお思い?」
「そうですね、修道院だからかもしれませんが地味ではないでしょうか?」
リーズのお店に来る少女達はリボンやフリル、色はピンクや赤、そして白と淡い暖色系の色を好む。
「だけど」
サリーは再び写真に目をやる。
「腰のベルトはおしゃれだと思います。それからポンチョのリボンも。」
写真の制服の少女達はポンチョを羽織りリボンで前を止めていた。
「わたくしめそう思うわ。貴女のおかげでいいデザイン画描けそうだわ。ありがとう。」
リーズは紙と色鉛筆を取りデザイン画わ書き始める。
翌日白菊女学院では。
「洋装の制服のためのパーティーをやります。」
「ケーキもご用意致します。ダンスパーティーもやります。」
薔子とかすみがパーティーの招待状を校内で配っている。
「あのすみません、1枚頂けますか?」




