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マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
帝都の少公女
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1年遅れのデビュタント

「舞踏会行きたくない。」 

どうしてだろうか?おりさはあんなに楽しみにしてたのに。

「何があったの?」

「だって鮎子様既婚者だったんだもの。」

お昼時おりさが客間で春子と蘭子が話していたからお茶を持っていった。そしたら蘭子が鮎子のことを私の夫とか話し出したという。話によると2人は駆け落ちしイギリスで挙式したらしい。


「鮎子様は私より蘭子さんが。」


部屋のドアのノック音がする。玲香が出ると鮎子がいた。

「おりさちゃん、心配したよ。」


「鮎子様結婚されてたのですね。」

「隠すつもりはなかった。だけど今夜は君といたい。妻の許可は得ている。約束しただろう、一緒に踊ろうって。」

おりさは涙をふき立ち上がる。玲香と鮎子をドアの外で待たせると玲香が自分のために作ってくれたドレスに着替える。

「お嬢様、鮎子様」

空色のドレスを身に纏ったおりさが出てきた。


鮎子は膝まずき、おりさの右手の甲に口付ける。

「さあ、参りましょうプリンセス」





 舞踏会の会場となるのはあの有名な鹿鳴館であった。辺り一面燕尾服に身を包んだ紳士、淑女達は西洋風のわっかのドレスを着ている。

天上にはシャンデリア。まさにおとぎの国のようだ。

玲香は裕太におりさは鮎子に手を取られ入場する。玲香はミセス・ポートリーに連れられ、自分の婚約者である公爵家の御曹司と対面することになった。

彼は来客の相手をしている。

「ムッシュ高島」

ミセス・ポートリーが声をかける

「一の宮のお嬢様を連れて参りましたわ。玲香、こちらが高島公爵のご長男高島かずや様ですわ。」

目の前の御曹司に目を奪われる。

(この方がわたくしの王子様?)


玲香の前に現れた婚約者は長身で顔立ちが整った青年で絵本から抜け出てきた王子様のようだ。

「貴女が一の宮家のお嬢様でしたか、お会いできて光栄です。」

かずやは膝まずいて玲香の手の甲に口づける。鮎子がおりさにしたように。

公爵家のご子息らしい紳士的な振る舞いだ。

「こちらこそお目にかかれて嬉しゅうございますわ。」 

玲香はスカートをつまみ足を曲げる。カウテシーバウと言って西洋式の貴婦人の挨拶だ。

「玲香さん、僕と踊って頂けますか?」


「はい。」

玲香はかずやに手を取られ大広間へと向かう。

かずやと躍りながら玲香はふとおりさの姿を探す。

おりさは鮎子に手を取られ踊っていた。おりさが動くたびにドレスの裾が翻りドレスに装飾されているお花も一緒に踊っているようだ。


(良かったわね。おりさ。) 

「玲香さん、どうされました?」 

「いえ、友達を見ていましたの。」 

「そうでしたか。でしたら僕のことも見てくださいますか?プリンセス」

かずやの優しい言葉に玲香は笑ってウィと答えた。




 ダンスが終わると一方おりさは鮎子と共に庭園に来ていた。

「鮎子様、このような場所に突然お呼びたてして申し訳ありません。」

「かまわないけど僕に話って?」

「鮎子様好きです。」

おりさは高鳴る鼓動を抑え告白した。

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