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マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
帝都の少公女
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最後のドレス作り

「わたくしも貴女のウェディングドレス作るなんて思ってもみなかったわ。リリカ。」

リリカはロシアから来た貴族令嬢。以前はリーズのお店で働いていたが公爵家との結婚が決まりお店を離れることになった。

「でも残念ですわ。マダムもお店を辞めてしまうなんて。パリに行かれるとお噂は聞いております。」

「ええ、きっとリリカのウェディングドレスが最後の仕事ですわ。」


そこに2人の着物の少女が入店してきた。玲香とお咲だ。

「いらっしゃいませ。」

サリーが2人を出迎えてくれる。

「来て。」

玲香は髪飾りの棚の所へ行くとお咲に手招きをする。

そこにはリボンにカチューシャ、花の髪止めが並んでいた。

「これなんか可愛い。」 

お咲は赤い花の髪飾りを指す。鏡の前でつけてみる。縦縞の濃いピンクの着物と合っている。

「これにする?」

「でも私お金なんてないし。」

「私が出すわ。貴女に少しでも元気になってほしくて。」

玲香はサリーにお金を手渡す。



「そうだわ。サリー、わたくし今日はマダムにお願いがあって来たの。」

「お願い?」

玲香は持って来た物を見せる。絹でできたカーテンのレースに春子が以前着てた物は丸襟のブラウスに淡いブルーのワンピースにピンクのロングスカート裾には白いフリルがついている。

「これでドレスを作りたいの。作り方教えてもらえないでしょうか?今度マダム・ポートリーに舞踏会に誘われているのだけどおりさにドレスがなくてでもオーダーするほどのお金がないからおりさに手作りの物をプレゼントしたいのです。」

「素晴らしいアイデアだけどマダムはリリカのウェディングドレス作りがあるわ。」

「あの」

そばにいたお咲が声をあげる。

「私もお手伝いしましょうか?マダムみたいに上手くできないですけど普段旅館でお客様のジャケットやブラウスの綻びや装飾品つけ直すのはやっておりますので少しばかりは力になれると思います。」

「よろしいの?お咲ちゃん」

玲香が尋ねる。

「はい、髪飾りのお礼です。」

「玲香様」

リーズが話しかける。

「良かったらその服やレース見せてもらえるかしら?」

「はい、いいですわよ。」

リーズはテーブルを片付け玲香が持ってきたものをテーブルの上に広げる。

「このワンピース」

リーズが指したのはブルーのワンピースだった。

「このワンピースに装飾品を足せば新しいドレスができるのではないかしら?」

「そうだわ。装飾品はピンクのスカートや白のブラウスから切り取ってできるわ。」

リーズやリリカが出すアイデアに玲香もお咲も圧倒されていた。

「玲香様ね、これだけあればきっと素敵なドレスが完成するわ。」

「わたくし達も協力いたしますわ。」

リリカの申し出に驚く玲香。

「あの、貴女も洋裁をされるのですか?」

「この方もわたくしの仲間よ。結婚が決まりお店を辞めてしまったけど。ディスプレイのコーディネートをいつもしてくれたのよ。」


リーズ、サリー、リリカは2人に力を貸すと約束してくれた。これが彼女達3人で取りかかる最後の仕事になるのだ。

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