表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
スピンオフ
47/146

白い大地の少女

パリに亡命したトーニャの話です。

「お嬢様、小包が届いております。」

女中の声を聞き2階の自室にいたトーニャは下の階へと降りる。 

「まあどなたから?」

「リリカ様からです。日本から送られてきました。」

リリカとはトーニャがロシアにいた頃の親友だ。

「リリカ、どうしているかしら?懐かしいわ。」


小包の中はピンクの丸襟のブラウスと黒のジャンパースカートだった。ジャンパースカートは裾のフリルが華やかだ。


「トーニャへ

 無事にソビエトを脱出できて良かったわ。私は今日本のブティックで働いています。マダムはパリの社交界で名の知られた貴婦人です。

今日は私がデザインした洋服を送ります。良かったら着てみて下さい。

いつかまたお会いできる日を楽しみにしてますわ。ごきげんよう

         リリカ」



トーニャは自室に戻りリリカが送ってくれた洋服を着てみる。


「あらトーニャちゃん?」

そこに兄の婚約者のエレネが通りかかる。


「可愛いお洋服ね。どうなさったの?」

「リリカさん、ロシアにいた頃の親友が送ってきて下さったの。」

「ねえ、せっかくだから貴女のお兄様や皆にも見せてあげましょう。」


そう言ってエレネはトーニャを1階のリビングへと連れていく。


リビングではエレネの父とトーニャの兄エドガーがいた。エレネの父は新聞を読んでおり、エドガーは友人に手紙を書いていた。


「お父様、エドガー、ご覧になって。」

2人の視線がトーニャへと移る。

「こちらリリカさんが日本から送ってきて下さったのよ。どうかしら?」

「トーニャ、似合ってるよ。」

「ありがとうお兄様。」




こうやってお兄様と笑い合えるのはいつぶりだろう。

ロシアがソ連になってからは散々だった。

皆と同じ黒い服を着せられ工場で朝から夜まで働かされ、家も革命軍に差し押さえられ、舞踏会やお茶会もなくなった。いつも舞踏会で着ていたドレスは目の前で革命軍の女に破られた。


「お兄様」

「何だ?」

「パリに来れて良かったですわね。」

「ああ」


「ねえトーニャちゃん」

エレネがトーニャにファッションブックを手渡す。

「ねえパリにあるオートクチュールのお店が世界で初めてファッションショーをやるの。一緒に見に行かない?」


トーニャは嬉しい誘いに「ウィ」と答えた。

次回から連載再開します。

次回はなんとパリが舞台です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ