表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
大正カフェガール
44/146

パリへの贈り物

この話は最終回です。

「いらっしゃいませ。」

花はリリカがデザインしてくれた新しい洋服で店頭に立っている。

「花さん、素敵だわ。その服。」

今日お店に来てくれたのは花の女学校の級友達だ。着物姿の級友達はメニュー表を見ながら何にするか決める。

「花さん!!」

花は級友に自分の名前を呼ばれテーブルへと向かう。

級友達はそれぞれ自分がほしい物を注文する。

「ねえ、花さんその洋装どうされたの?」

「実は新しく仕立ててもらったのよ。」

「まあ、どなたに?」

「お姉様よ。」

「パリの美術学校へ留学したお姉様?」

「いいえ、新しいお姉様よ。マダムリーズのお店で働いてるの。」

「マダムリーズってあの?!」

「ええ」


そこに1人の貴婦人が来店した。ちょうど今噂になっていたリーズであった。

「いらっしゃいませ。」

「ごきげんよう、花さん。新しいお洋服はどうかしら?」

「お陰さまで評判いいです。妙さんなんて今度は早稲田の学生に食事に誘われたんですよ。それも帝国ホテルのフレンチに。」

「さすがは月子さんね。今日はいらっしゃらないのかしら?」

「妙さんは映画のオーディションなんです。合格すれば台詞の多い役をもらえるそうです。」


「あの、」

花の級友の1人が立ち上がる。

「こちらの洋服マダムがデザインしたのでしょうか?」

「いいえ、わたくしの店で働くリリカという店員が作りましたわ。」

「あの、リリカさんは今日は一緒じゃないのですか?」








 その頃リリカは郵便局にいた。親友に送る荷物を持って。

「あの、こちらパリまで送って頂けますか?」

「かしこまりました。国際便ですね。」

「ええ。」

リリカは荷物を受付の少女に渡す。

先日リリカ宛に親友のトーニャから手紙が届いた。それはロシアからではなくフランスのパリから出会った。


「リリカへ

 元気で過ごしてるかしら?

私は今パリにいます。ロシア、いえソビエトの革命軍に家を占拠され私達家族の居場所までも奪われました。今の大地には私達が共に笑って過ごしたあのロシアはもうありません。

 幸いお兄様の婚約者のエレネさんと連絡が取れ、エレネさんのお父様が私達家族をパリのお屋敷に招いて下さることになりました。パリは素晴らしい場所ですわ。ソビエトのように好きな服で着飾っても、カフェでお茶をしても制裁されることはありませんもの。

あの国は人々の平等を掲げていてもそこに自由はございません。

 リリカ、日本には慣れました?いつままたお会いできることを楽しみにしてますわ。

               トーニャ」


(トーニャ、無事にソビエトから脱出できたのね。良かったわ。私がデザインした服気にってくれるかしら?)


そんな事を考えながらリリカは郵便局を後にした。

次回からはまたスピンオフ書けたらなと思ってます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ