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マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
幸せのウェディングドレス
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花園に奏でる賛歌

春子の話は今話が最終回です。

 数週間後。春子は鏡の前でリーズと鮎子に手伝ってもらいながらウェディングドレスを着用していた。 

胸元には白い薔薇、裾にはフリルとリボンのわっかのドレス。頭上にはティアラとベール、髪は長い黒髪を巻いている。まさにマリーアントワネット様だ。


「春子様、お綺麗ですわ。」

「春子さん、似合ってるよ。」

「ありがとう、マダム、鮎子さん、本当に2人のおかげだわ。」


春子が挙式を挙げるのは鮎子が蘭子も挙式をした教会だ。ここの教会を紹介したのも鮎子だ。教会は日本の神社のように廊下や扉のスペースが狭いという問題もなく洋装の式には持ってこいな場所だ。



「失礼します。」

ノックと共にかなめが入ってくる。純白の婚礼衣装で長いブロンド髪は1まとめにしている。


「わたくし達はこれで失礼するわ。」

かなめと入れ替わるようにリーズと鮎子は退出する。

控え室は春子とかなめの2人きりだ。


「かなめ様、ありがとう。私の我が儘聞いてくれて。」

「一生に一度の大切なことだ。当然のことをしたまでだよ。」

「ところであなたのお母様、お祖父様とお婆様はまだ到着してないようだわ」

春子は式場のチャペルをこっそり見に行ったがまだ会場には来ていなかったらしい。


(やはり私達の結婚を認めてもらえなかったのだろうか?)


「きっと馬車かなにかの遅れだよ。だから大丈夫だよ。それに僕の母もついてるし。」



その後式は滞りなく行われた。しかしかなめの母、祖父母の姿はない。式の後は庭で披露宴を行う予定。春子がお色直しで席を外してる間、かなめは父にそれとなく聞いてみた。


「大丈夫だ。お母様が説得してくれたんだろう。」




披露宴は教会の中庭で行われる。春子が望んでいた「マリーアントワネットのガーデンパーティー」にしたのだ。

春子はリーズと鮎子に手をひかれ現れる。淡いブルーに花をちりばめたわっかのドレスだ。髪にはブラウンのウィッグにティアラをつけている。

春子はお辞儀すると招待客から拍手喝采を受ける。



 そこに一台の馬車が現れた。かなめの母が祖父母を釣れてきたのだ。


(良かったわ。)

春子は安堵した。


「お祖父様、お婆様ようこそ。はるばるお越し下さいました。」

かなめが2人に挨拶する。しかし祖父母の様子は違った。

「かなめ、どういうつもりだい?挙式は明治神宮であげるのが我が家の伝統だろう?」

「挙式はイギリスで挙げると説明したはずです。父もイギリスにいるので出席してもらいたいからと。」 

かなめは説明するが祖父母は一向に聞く耳を持たない。


「いいか、かなめ我が家は伝統ある公爵家だ!!家名に泥を塗るなら挙式を中止しろ。その娘との縁談も取り消してもっとまともな相手を探せ!!」


春子が反論しようとして前へ出ようとした。すると鮎子が制止する。今は君の出る幕ではないというように。


しかし次にかなめから出てきた言葉を聞いて確信した。この人が自分を選んでくれたことを。


「お祖父様、お婆様、僕は家の伝統と結婚するのではありません。僕は春子さんと結婚するのです。自分の意志で。春子さんを悲しませるだけの伝統なら僕には必要ありません。勿論それを押し付けようとする貴方方も家族だとは思えません。」


かなめの意志を聞いて祖父母は何も言い返せなかった。その後は2人とも大人しくなった。


「春子さん」

かなめは春子に駆け寄る。

「これが僕の答えです。着いてきてくれますか?」

「はい、勿論です。」

「それから」

かなめは使用人に頼んでバイオリンのケースを持ってきてもらう。

「春子さん、貴女だけのために曲を書きました。聞いて下さい。」



バイオリンの美しい音色が庭一面に響き渡った隣にいる最愛の王妃へと捧げるように。

NL難しいです。

次回は1話完結のスピンオフ書きたいと思います。

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