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マダムリーズの帝都レフィーユコレクション  作者: 白百合三咲
帝劇の乙女
20/146

ピンクのドレス

 オーディションの日程が稽古場の廊下の掲示板に張り出された。オーディションは2週間後に帝国劇場で行われる。

1週間かけて行われ、日事にそれぞれ違う役を決める。桜子が受けるヒロインロザリーは最終日だ。

ヒロインオーディションは役のイメージにあったドレスを着用擦ることが義務付けられてる。

「ねえ、桜子ちゃん。オーディションはどんなドレスで受けるの?」

桜子の部屋を訪れたほのかが訪ねてくる。

「ピンクでいくわ。淡いピンクで。」

ロザリーは平民でありながらきらびやかな世界に足を踏み入れ、青年貴族と恋に落ちる女の子の理想を体現したヒロインで王妃アントワネットの傍を最期まで離れなかった優しさもある。

「だからロザリーはピンクだわ。」

「じゃあまたマダムリーズにお願いするの?」

「いえ、違う方にお願いしようと思ってるわ。」

桜子がお願いするのはリーズではない誰かだと言う。




 



 その翌日蘭子は兄弟達を宿泊しているホテルに招き入れる。弟の裕太は13才で中学生、妹のゆきは11才でまだ小学校に通っている。裕太は奨学金を受け担任の教師の家に住まわせてもらいながら中学に通っている。朝は新聞配達の仕事もしているという。ゆきも一緒に面倒見てくれてるのだ。

「すごい。こんな広いお部屋泊まるなんて!!」

ゆきは着物でベッドの上を跳び跳ねはしゃいでいる。

「ゆき、静かにしろよ。」

裕太がとめるが一切聞かない。

「いいじゃないか。ゆきも嬉しいんだろう。」

鮎子が笑いながら兄妹の様子を見ている。

 すると部屋のインターホンがなった。

「客室係の方かしら?私出るわ。」

蘭子がドアを開けに行く。

「蘭子ちゃん、こんにちは。突然来ちゃってお邪魔じゃないかしら?」

訪問者は桜子であった。

「そんなことありません。中へどうぞ。」

「ありがとう。」

蘭子は桜子を部屋に通す。裕太とゆきは桜子の姿に見とれていた。

「お姉ちゃん、この綺麗な人誰?」

「この人はお姉ちゃんの友達。女優の峰山桜子さんよ。」

桜子は今日蘭子にお願いがあって来たのだ。 

「ねえ蘭子ちゃん、こないだ着てたピンクのドレスあるかしら?オーディションで着たいんだけどもし嫌じゃなければ貸してもらえないかしら?」

「勿論いいですよ。良かったら試着してみます?」

蘭子は桜子を連れてクローゼットのある寝室に向かおうとする。

「お姉ちゃん、」

呼び止めたのは裕太だった。

「せっかく久々に会えたのに。俺達あそべないの?」

「だったら僕が代わりに遊んであげる。どこ行きたい?」

鮎子が寂しそうにしてる裕太に声かける。

「俺上野動物園行きたい。」

「私花屋敷」

「分かった分かった。お兄ちゃんが連れてってあげるから。」

はしゃぐ2人に支度をさせ鮎子は部屋を出ようとする。

「鮎子様ごめんね。」

「かまわないよ。蘭子、もし部屋を出る予定があるなら鍵はフロントに預けといてくれ。」

「分かったわ。」

「お兄ちゃん早く行こう!!」

裕太に急かされ3人は部屋を出る。

「賑やかでいいわね。」

桜子が微笑ましそうに様子を見ている。

蘭子はドレスを用意する。ほどなくして桜子が現れる。

普段は大人びたスレンダーなドレスが多い桜子だがピンクのドレスに着替えた姿は童話から現れたプリンセスのようだった。

「お招き頂きありがとうございます。王妃様」

台詞の一部を言いカーテシーバウをする。

「桜子さんお似合いです。ロザリーそのものだわ。」

ドレスを着た瞬間あっという間にロザリーになりきる桜子。でも何かがたりないようなな気がする。

「ねえ、髪飾りやアクセサリーはつけないのですか?」

「そうだわ。」

桜子は何か思い付いたようだ。

「私実家に戻ってさがしてみようと思うの。蘭子ちゃんも来ない?」

蘭子は桜子の家にお邪魔することになった。鍵をフロントに預けるとホテルを後にした。

 



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