第69話「凶魔生物降臨」
サンドイッチ屋を探していた俺たちは異変をすぐに察知した。
悪意の塊……というか凶暴な存在が空中から落ちてきている。
ダンジョンに潜り続けているからかそういうことには敏感になった。
悪意……払拭する脅威。それだけに悪魔的な何かを感じ取るすべに長けていた。
上空から目が真っ黒で子供の落書きみたいにマンガ的な姿の白黒の悪魔のような存在が大量に振って来た。
鑑定すると魔悪人と出た。なんだそれはとだが人を見るとそいつらはブラックホールのようなものを生み出して吸い込んでいった。
「ぎゃあああああああああああああああああ!!! なんだこいつらはーーーーー!?」
「殺されるーーーー!!! 逃げてーーーー!!!」
パニックになる往来。人々は逃げ惑い車もバイクも配達する宅配自転車もすぐに逃げ出しているが全ての逃げ遅れた人たちが吸い込まれていく。
俺はすぐに魔悪人を倒すべく魔悪人をぶち殺していく。
天星剣を何個も複製する。楓もがんばってくれるようだ。
ユメも夢想剣を生み出して一気に放っている。
魔悪人はマンガから出てきたように白黒の落書きのような造形だ。
そいつらが魔悪光線を発射してくる。
奴らの上の方に魔悪光線と吹き出しが出ているのだ。
漫画のような光景に俺たちは唖然とするしかない。
これは能力者による強襲なのではないかと俺は想像した。
そうでないとここまでの魔物の来襲はいくらなんでも可笑しいからだ。
俺は術者を探していた。
至る所を走り回っていた。すると空間の歪みがある。そこにぶち込んでみた。一気にエネルギーを収束する感じでするとワープした。
「驚いた……私の空間に来ることが出来るものがいるとは……」
「お前があの魔悪人を生み出している張本人だな?」
「だとしたらどうする?」
「潰す」
「面白い出来るものならやってみろ」
そう言って悪人っぽい男はローブを脱ぎ捨てた。
見るところ普通の少年のように見える。高校生くらいの少年だ。
「魔悪熊あいつを殺せ」
「ガウガウガウ!!!」
熊かでもモンスターを生み出す能力はかなり厄介だな。
大切なものでも怖いだろ少年よ……俺は楓という従魔がいるからか……紛い物しか作れない自分を恨むんだな!
俺は楓を強化する。強化的強化強化でしかない。
「強化!」
「そんなことで従魔を強化できるなんて……おまえは従魔に愛されているんだな……僕はダメだよこんな悪い悪のモンスターしか生み出せないんだ」
俺は奴の話を聞くことにした。
「高校では虐められていてねいじめっ子には復讐したけど僕が学校で居場所がないのは事実なんだ。だから世界に復讐することにしたんだ」
「だったらその能力で探索者になればいいじゃねえか!」
「ダメだよ僕の能力は生物から精気を吸い取っておかないと魔悪人とかを維持できないんだ。だから複数人の精気が必要だ」
よく見るとその異空間では吸い取っていなくなった人々が横たわって眠っていた。
何かの樹木のようにコードで繋がれている。
それが少年の後ろに何かの触手のようにひだひだのように繋がっている。
「僕の魔悪生物使役は大量の人間の精気が必要だ。だから君も僕の一部になってもらう」
そんな戯言を聞くわけにはいかないんだがな。俺は。