第33話「宝物大好き少女リス子ちゃんが免許取りたてのあなたに寄生しますので」
変な女の子に寄生された。
自分のことをリス子と名乗るこの黄色髪クルクル天然パーマ女の子リス子ちゃんがダンジョンに入って取った職業は魔導士だとか。
運よく手に入れたモフルンの杖が最高に性能が良いとか。
天王寺ダンジョンの58階層に行こうとしたら、「待った―私の愛しの彼~」とか言われて付いて来やがった。
ついでに豆太郎を連れたユメにも会ったら「従魔? 可愛い犬だね~ふにゃあ~癒される」とかいってすぐに仲良くなりやがって。
ダンジョン探索士の免許は取った。いつまでも免許なしだと素材とかを売るのが大変だということがわかったからだ。
素材やアイテムやダンジョンドロップの武器や防具の買取はダンジョン探索ギルドが行うようだ。
ギルドとかいうファンタジー的な場所まで作りやがって国の奴らは意外にも夢想家なのかなと感じた。
夢想家といえばユメがいるがこいつはなんかふわふわしたやつでなんか憎めないな。
リス子とかいう眼の中お金がわんさか湧いている奴は少しだけ自分に正直だからまあ人間らしいなという感じはするが。
「私も従魔欲しいな~」
「リス子ちゃんも心を通わしたらすぐに従魔のお友達ができるよ~たぶん!!」
「よっしゃ~!! お友達作るぞーーー!!!」
リス子のやつはモンスターを見つけて可愛い子がいいなとか言っている。
うちの楓を見ると「スライムも可愛いけど私はもっともふもふな感じか二足歩行系とかが良いかな~」とか言ってた二足歩行系は周りが騒がないかと思うのだが……
そんな感じで進むとリス子が凄く絶叫している。
「あの黄色いリザードマン可愛い~~~~!! 欲しいよ欲しいよーーー!!!」
確かに黄色いリザードマンがいる。
希少種だなあれはでもリザードマンが仲間になってくれるのだろうか?
リス子がリザードマンに話しかけている「お友達になりましょう?」すると……リザードマンは答えた。
「ならばそちらの強さを見せるのだな……」
「喋った!! いいよ~強さ見せちゃうもんね~!!」
リス子が杖を振り魔法を放つ。風魔法だ吹き飛ばしている。
黄色いリザードマンがなんとか防いでいる。しかしリス子はあきらめない。
さらに雷魔法を放つ。ビリビリビリッ!!!
リザードマンが足をつく。
「なんのこれしき……くっ」
「大丈夫……はい!! これで治ったよ」
「何故だまだお主とは敵通しだ……怪我を直してもらう道理などないのに……」
「でも君のことは一目見たときにビビッと来ちゃったんだ!!」
「ビビッとか……ならばお主をご主人として認めようじゃないか」
リス子とリザードマンの間にパスが繋がったようだ。
リザードマンが仲間になってくれました……名前をつけてください。
「やったよ~仲間になってくれたって!! 名前か……リザちゃんとかどうかな?
「リザちゃん……リザでいいですか?」
「うんリザちゃんあなたが最高の私の従魔のリザちゃんだよーーー!!!」
「よかったねリス子ちゃん」
「よかったな……相棒が出来て」
リス子の従魔が出来た瞬間だった。
リザはかなりの強さだ。オーク相手でも引けを取らないレベルだ。
豆太郎も魔犬だからかかなりの強さだ。
うちの楓には負けるけどな。
そんな感じでリス子は宝物~宝物~とか言いながら攻略を進めていた。
肝心の宝箱には出会わなかったが。
そんな感じでリス子とユメと連絡先を交換した。
リス子は本名は理州というらしい。
といってもすでにリス子という名称がしっくりくるのでリス子で十分だ。
ユメはテンキ君とまたダンジョン潜れるなんて良いのかな~と照れてた。
俺はいつでもソロでもいいんだがこいつがいつも心配そうに河原で寝ているから悪いんだからな……
俺は帰路に就いた。ガチャを廻す。
【武器カード 黒雷の槍】【防具カード 武将の盾】【スキルカード 錬成】
俺は錬成のスキルカードを使用した。
どうも錬成して武器防具を創り出すことができるようだ。
創り出した武器防具は実体があるようだ……遊想で創り出す武器より威力があるものを創れそうだな……
しかも敵の武器を奪い取るなども使い方次第ではできそうだ。
素材のインゴッドとか何々やらの角とか牙とかがたっぷりあるから錬成は意外にも使えるスキルかもしれない。
これで創った武器や防具を売るなどしたらかなり儲かるかもしれない。
俺はこれからの計画を立てる。お金を手に入れて最強の装備を集める。
金があれば強力なスキルなども買えるかもしれないからな……
さて寝るとするか。セツナちゃんが明日は私も連れてってねと言っていた。
免許はとったから!! と連呼していた。
セツナちゃんは癒しだな……ほんと癒しだ。アホ子なのがいいんだよな。
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