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第30話「女王とご知り合いになるとは思えなかったぜ」

 俺は無法探索者として天王寺の塔型のダンジョンに潜っている。


 現在36階層まで進んでいる。低階層だと他の探索者がいるようなのでさっさと先に進む。


 顔はあえて隠してない。その方が普通の探索者だと思われるからだと思うからだ。


 そんなわけで36階層でゴブリンエリート相手に頑張っている。


 ゴブリンエリートは鉈を持っている。それを投げ飛ばしてくるときもあるが、基本的に飛び掛かってくる。


 ゴブリンアーチャーとかいう微妙に厄介な敵もいるが、まあ少しだけミニチュアダンジョンのモンスターより敵が強くなっているなと感じる。


 オークも出始めた。豚の魔人はかなり力強く尽力が強い。棍棒を持っているタイプとオークエリートだと鉈とか長剣を持っているタイプがいる。


 こいつらでも耐久力は高いけど動きが鈍いからいい的だ。俺のスキル字遊は進化して遊想に進化した。


 遊想は遊びで想像すれば実現するのだ。


 遊想で思い描いた槍を飛ばす。


 反則的とは言えないが、爆発的な破壊力はあると自負するがな。


 剣でもいなす。左逆袈裟切りでオークを切り裂く。


 戦慄の波動を喰らわす。オークは何もわからないままに死んだ。


 今のところスキルカードは手に入らない。


 魔石Fや魔石Eとかばっかりだ。


 オークジェネラルを倒した時にオークの牙のカードを手に入れたが。


 そうやって進み続ける。37階層の階段を見つけた。


 塔型のダンジョンは中が凄く広くはないがとても縦横無尽に広がっているように感じる。


 デスビーなんていう攻撃的なハチも出てきた。でも遊想で思い描いた炎をぶつけた。


 それにより普通に倒せる。魔法の炎じゃなくて思い描いた遊びの炎だから若干威力は落ちるが十分倒せるレベルだ。


 もちろん字魔法でメモ帳から魔法も展開できる。


 字魔法が威力を取るなら遊想の魔法は手数が稼げるのだ。


 そんな感じで攻略を進めていたら、女子高生が戦っているではないか。


 空手だ。空手である。素手でモンスターを倒せるのか……凄いなこいつ。


 何もんだよこいつはと俺は思うが、なんか気づかれたようだ。


「あらっ……あなたももうこんなところまで上がってこれるなんてなかなか強いようね?」


「そうかもな……」


「私は量子……女王よ」


 この人自分で自分のこと女王とか言っちゃったよ。痛い人なんかな~でもかなり強そう。


 俺とレベルそこまで差がないし……


 俺はレベル56でこいつレベル48だ。


 なんていう強さだ。仕方ないので一緒に行動することに。


「テンキさんというのね……無法探索者でしょ? 私もよ」


 量子さんは17歳の女子高生で眼鏡ガールだ。


 黒髪ロングでかなり可愛いらしい。


 でもなんか陰キャそうに見える。本人に実は暗い性格でしょとは聞けずに想像するしかないが。


「私は最近まで虐められてたけど……スキルの力を得て変われたわ」


「そうなんですか」


 なんかあっちから白状しだしたぞ。そんな量子さんはもともと空手はしてたけどここまで強くなかったとか。


 スキルカードを得ていきなりチート状態になったと言えるとか。


 そんな彼女と暫くダンジョン攻略をし続けた。


 殴るだけでモンスターが吹っ飛んで血を噴き出して死んでいく。


 なんていう凄まじい強さなんだ。


 俺も人のこと言えないが凄まじいな。


 そんな量子さんはスキルカードをなかなか得られないことに腹を立ててた。


 でもそれは俺も同じだと言うと……ふーんといった感じで納得していたのかな? 半信半疑だったけど。


 想像を絶するほど強いのは俺の方だったのかも。


 そうして38階層の転移ポータルで帰ることにした。


 転移ポータルは到達階層までは行くことができるポータルだ。


 各階層ごとにあるのでしかもそこらじゅうにあるからすぐに帰宅できる。


 量子さんとはまた会えるだろう。今度はかなえさんとかセツナちゃんと来てみるのもいいかもしれない。

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