専属の恩恵を受けました。
スマホからの投稿。
嬉しくて、夜勤明けそのままの勢いで書きなぐってしまいました。
後々修正するかもです。
あまりの放心に、ついうっかりと回復薬の報酬を忘れかけたアンナ。
慌てて1000本分、800,000ウェンの報酬をギンジに渡す。
ソレをギンジが収納に仕舞ってる間に、討伐依頼の依頼書をアンナが段取りしてくれた。
「今有る分で急ぎの依頼は…これですかね、角兎の討伐」
何枚かある依頼用紙をペラペラと捲り、その中から一枚の紙を取り出した。
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【至急】
角兎の討伐
依頼主:べセド村の村長
概要
畑を荒らす、角兎の討伐をお願いします。
繁殖の時期に入ったのか、かなりの数で畑を囲う柵が壊されました。
今は村の若衆が追い払っていますが、焼け石に水の状態です。
迅速な駆除をお願いします、報酬は1羽につき500ウェンを考えています。
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その紙を受け取り、内容を確認する。
デカデカと【至急】と書かれた赤字の判が、とても分かりやすく村の状況をもの語っていた。
「このべセド村って言うのは?」
「王都から”バス”で2時間、徒歩で1時間と言ったとこです昨晩の依頼受付なので、まだまだ間に合うと思いますよ!」
それにしても500ウェンか、バスの往復料金とで考えるともう一つ旨味がないな。
と、ギンジが悩んでいるとアンナが更にもう一枚の紙を差し出してくる。
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角兎の角の採取
依頼主:錬金互助会執行役員
概要
錬金の触媒に使う、角の在庫が切れそうだ。
精製して使うので状態は問わない、有ればあるだけありがたい。
出来れば、発注してから10日以内の納品で頼む。
1,000ウェン/本、辺りの報酬でどうだろうか?
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依頼主の錬金互助会というのがよく分からないが、どうにも今のギンジにとって都合の良い依頼の様だ。
「随分と間のいい依頼だな」
「こっちは7日前の依頼ですけどね、どちらかと言うとべセド村の方が間が良かったと思いますよ」
村の損害を考えたら大きな声では言えませんけど、と本当に抑えた声で言うアンナ。
「それにしても、こんなに都合の良い依頼…他に受けるやつは居なかったのか?」
昨晩に受付したと言う事は、今朝には受注できた筈なのに。
と首を傾げていると、アンナがその巨…胸を張り、得意気な表情を浮かべる。
「7日も前の依頼と結び付けるのは、組合員には難しいですから。それを私が覚えていただけですよ、これでも私は”優秀”な受付嬢ですから!」
順位を付けるなら、堂々の3位!と指を3本ビシッと立てる。
何の順位だ?とか、そこは1位じゃないのか?とかツッコミようが有るが…そもそも何人中の3位だ?
「んー…受付嬢は全員で13人居ますよ」
ギンジはアンナともう1人、狐獣人の受付嬢の2人しか見た事なかったが…どうやら時間帯によっては、色んな人が入れ替わりで対応しているようだ。
その中での3位なら、まぁ確かに優秀と言えるだろう。
逆に、その上の2人ってどんな人だろうか。
「2位の人は深夜帯のシフトですから、ギンジさんと会うことは無いでしょうねぇ」
「深夜とか、一体何の依頼があるんだよ」
本気で不思議である。
「後…1位なら私の隣で受付してますよ!」
そう言って、ニヤっと笑うアンナ。
隣に目を向けると、そこに居たのは狐獣人…レベッカだった。
姿勢よくピシっと背筋を伸ばし、椅子に座って前を見ている。
こんなに閑散としているのに、一切の気の弛みが無いとこを見ると…なるほど、1位と言われて納得が出来る。
途中ギンジの視線に気付いて振り向き、微笑みを浮かべて会釈する。
…なるほど。
「なるほど」
「何を納得したんでしょうか!」
別に、レベルが違うな…とか、思った訳では無い。
断じて無い。
「所で、いつ来てもアンナが居る訳だが…たまたまか?」
「露骨に話を変えてきましたね!」
どうやらお見通しのようだった。
「まぁ、良いですけど!」
「すまんな」
「…時間帯については、私のシフトをギンジさんに合わせてるだけですよ。早朝から昼まで、ここ数日のギンジさんのルーティーンを見て判断しました!」
どうやら、専属契約に伴いギンジに合わせた勤務体系をとっているらしい。
最初に契約の事について説明を受けていたが、まさかここまでのサポート体制になるとは思って居なかった。
これは、改めてお礼を言うべきかもしれない。
「…こんな優秀な受付嬢が専属になってくれてたなんて、オレは幸せ者だったんだな」
「っ!!ギンジさん…」
不意をつかれたのか、口に手を当て驚くアンナ。
その驚いた顔に、徐々に朱がさしていくのだが…そもそも、照れくさくなってソッポを向いたギンジには気づかない。
だが、徐々に熱くなってきた自分の顔の事は無視する事が出来なかった。
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