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炎の章 其の一

これから始まる火の章では、千里に降り掛かる最初の試練、大勢の敵との乱戦から見えてきた千里の輝く力の片鱗を少しずつ、瞳の色が変わる時、力を最大に使用した戦い方になる。千里は炎の如く燃え盛る紅の瞳になる。炎帝の力を開放する・・・         

 炎帝の力を徐々に向上させて行きながらも、警護部隊で先ずは自分の国を守る。警護部隊は普段は一人で行動はしないのだが度重なる事件で今回は単独行動を頼むと言われた。後方支援は物資だけしてくれるとの事。千里は、スリーマンセルないし、部隊を組んで戦闘をする事も単独任務でも、数多くの成果をもたらしていた。その中で頼まれた今回の任務は中期、長期の単独任務に、千里は、必要な保存食、使い慣れた武器、野営の道具一式、など沢山用意した。後に、物資の提供はしてはくれるとの事なのだが、人員は無理との事だった。なぜなのか、その答えを少しずつ読み解いていく事にしましょう。まず、千里は身分を隠すか隠すまいか考えた。考えた結果、時と場合で身分を証そうと言う事にした。最初の難敵は、穂村の国から、紅桜山に差しかかる。登山口での一幕が最初の試練。麓頂衆の長、葛城五右衛門とその一派との人悶着。千里はどの様にして試練を達成するのか。麓頂衆とは山の頂きから麓までを熟知している集団である。

紅桜山登山口。

「何だお前」

「山の向こう側へ行きたいのだが」「はぁ、業鹿に行きてえのか、それとも、華炎か」

「何方でも構わない。一国ずつ見てみたい」千里の欲望でもある色々な物を見て色々な事を知り自分を成長させる事を知っている。

「何方でもだ。面倒くせぇ、どっちかに決めな」

「俺にそんな口何時までも聴いていて良いのか」

千里は少し苛立っていた。大事にしても構わないだろうと思っていた。つまり好都合、結城紫乃助の手がかりを少しでも手に入れるチャンスがいとも簡単に転がり落ちてくる。

「はぁ、てめぇ見てぇなガキに何が出来るって言うんだあぁ」

「その言葉、後悔するぞ」

と言うと、目を瞑り大きく一呼吸すると、千里を中心に赤いオーラが放たれる。そのオーラは何者をも燃やし尽くすであろう炎を思わせる。

「何だ、てめぇわ」

「我が名は、炎帝」

「炎帝だと、大それた名前言いやがって、やっちまうぞ」その一言に五人の腕に覚えのある麓頂衆が束になって襲いかかる。そのもの達も大きく呼吸する事により白いオーラが放たれる。そのオーラは何者をも拒絶する光を思わせる。五人は一気に殴り掛かる。だが、千里はその殴り掛かってくる動きを先読みして物凄い速さで一人に一撃を食らわす。その一撃に一人の麓頂衆は吹き飛ばされる。

「文。てめぇ良くも文を」

「お前らの方が先に攻撃してきたよな。だから見せしめさ」

「な、何」

「親分を連れて来い。お前らじゃ相手に鳴らねぇ」

「何だと」

「一人倒した位で調子に乗るな」と口笛を吹く。すると千里を中心に五十の銃口が向けられる。

「ここは俺らの縄張りだ」

「ただホイそれと全員が出てくると思うな」

「やっちまえ」

 その声に一斉射撃。千里は蜂の巣状態になってしまうのか。

その一斉射撃の五十の銃弾が発射された瞬間に千里は何も言わず、目に力を入れただけで時を止める。これが千里が戦闘で殺めずに住むために手に入れた無殺の力。一発一発の銃弾を地面に叩き落とし落ちていく瞬間に時が動き出す。

「は、何しやがった弾はお前目掛けて飛んだはず」

「あぁ飛んだよ。でも俺の力の方が上さ。俺は炎帝って言ったよな」

「あぁ何だ、何だ」と葛城五右衛門が登場する。

「お頭」

「貴方がお頭ですか」急に口調が変わる。そして赤いオーラも消していた。

「あぁそうとも。オメェさんは」

「私は、五百扇千里です。穂村の国から参りました」

「隣の国からか、何のようだ」

「穂村の国から何も言わず出て行った友を捜索する事が目的の一つですがもう一つは色々な物を見聴きしてみたい。自分を向上させたいです」

「ほう…」五百扇かどっかで聴いたと思う。それにあのオーラは確かと思考しながら話す。

「私は強くなりたいのです」

「へぇそうかい、見るからにこっちが悪そうだな。文が伸びてるをみりぁーなんとなくな」

「そんなお頭」

「どうなんだあぁ」言葉には威厳がありながらも瞳は仲間を思う眼差しにこの人を説得出来たらと。

「まぁまぁ、こちらも少し事を大きくしたいと思っていました。それは私が探してるぞと友に知らせる為です」「ほう、そうかなら、内のここにはいないが相当な手練をお前さんの友探しの為に使うってのはどうだ」

「本当ですか。それは有り難いです」「そいつらは俺が見た中ではかなりの者だ」

「そうですか」

「そうだ、それにお前さんに頼みてぇ。内らはこの辺では顔は知られているが他所にいきゃあ、強敵にも合うだろうよ」

「そうですね、でもよろしいのですか」

「なぁ~にこの大陸の問題解決に尽力する、穂村の国警務部隊で一人旅は辛えだろ」

「あれいつからわかっていました」

「まぁ、名前と赤いオーラでな」

「あらま、自分の素性がこうも簡単に理解されてしまうとは」

「まぁ昔に共に戦った仲間が穂村の国のやつでな。そいつと共に戦争を終焉にさせたのさ」

「へぇそうなんですね」

 自分の力を世界に知ら占める事であいつが少しでも足を止めてくれたら良いかもなと頭の中で思考する。

「じゃあ、前は急げだ一時、休みな。それからでも山を越えるのは遅くねぇぞ、それと仲間を選びな」

「はい、ですがこちらからはそこまでの人数はいりません」

「まぁそうだよな」隊が大きくなると不審がられるやっぱしわかっていやがると心で思いながら、首を三回縦に振る。

「先ずはそこの貴方が一人目の仲間です。良いですね」

「あぁ、俺は時楽しらくだ」少しも不満はない。

「宜しく、時楽さん」

「時楽で良いよ」

「では時楽、宜しくお願いしますね」なんでぇこいつはさっきまでの戦う意識との変化、昔、頭にあった時に感じた思いをまたさせてくれるのか。こいつとならまた違う自分になれるかもしれなぇなと心で思っている。

「それじゃあ、他の内の手練三人からは何人選ぶんだ」

「そうですね、もしもの事を考えると一人ですかね」

「そうか。なら仙斉せんさいだな」

「ほぉ」

「あぁそうだなこれは俺からの品だ受け取りな」と手渡された物は全ての山を登るのを許可する許可証だった。「良いんですか」

「あぁ、それともしもの時の為にこの武器をオメェらに託す」

その武器は三振りの刀だった。

「まぁ、武器はいつか壊れちまうから壊れたら壊れたで気にするこたぁねぇ。まぁ、命がありゃあそんだけで儲けもんだ。負けても、這い上がれ。そうだろ、なぁ野郎ども」

「そうともよ」

葛城五右衛門は仲間を思い、大事な事を千里に教えてくれた。「負けを恐れるな。生きろ」この二つの言葉に千里はこの二人と共に当面の次の目的地にしないと行けないのは業鹿の国と華炎の国の二つ。この二つの国をどの様に歩くのか…

「では、行きましょうか」と千里が先頭に立ち山の麓に向う。

「アイよ、千里」と時楽。

「そうですね。そろそろ行きますか」と仙斉が冷静になりましょうと時楽の浮足立つのを宥める。

「まぁ悪い事ではないですね」

と千里が言いながらも心の中で次の国では少し、事を大きくしないほうがいいなと考える。

「それでこそ、千里はわかってるぜ」

と千里の思惑を全く気にも止めずにお供する。

「千里は、私達の力がどの程度か心配ですか」

と仙斉が言う。仙斉の思惑は、こちらも千里の力があれだけなら、今後の旅が心配だと思う。そう思うのも当然である。最終目的地が烈火の国なのだ。烈火の国には相当な手練がわんさかいると聴いた事のある仙斉。

「そうだな、次の国まではまだ大丈夫なはずさ」

と理解していた。千里は任務で業鹿の国と華炎の国の二つの力加減が今は均等化しているのは、穂村の国が介入し、一途期よりは、国民が権力に屈していない。そのきっかけを作れたのは、千里と紫乃助の尽力によってなのである。だから、千里はなぜ一人で出ていったのかを問い正し、共に戦いたいと心から思っている。

二つの国で起きた新たな問題が三人の行く手を阻む。

 次回をお楽しみに…続く。

短編、初の投稿です。こちらをさくっと読んでいただけると助かります。残りの四話も是非お楽しみに。

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