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Vtuberの姉が配信切り忘れた結果、失恋弟としてトレンド入りした僕もVtuberになることになった  作者: 夜空 叶ト


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第39話 ツンデレって良いよね

「まあ、今回の条件でこれだけの成果なら及第点って所かな~」


 私は夜の公園でボールをつきながら考える。

 流石にあの状況と条件で今以上の結果を求めるのは不味いだろうしね。

 下手に求めすぎてボロが出たら台無しになっちゃう。

 それはあんまりよくない。


「にしても、あそこまでうまく動いてくれるとは思ってなかったな。理沙ちゃんって扱いやすくていいな~もう関わり合いにはならないだろうけどね」


 今の理沙ちゃんに関わることで得られるメリットは無い。

 せっかく天雲くんと仲良くなれたのに、その仲を壊すようなことはしたくないし。

 そもそもとして、私は理沙ちゃんみたいな人は好きじゃない。

 性格もそうだし見る目が無いのもそう。


「なんで天雲くんみたいな良い男の子を振るんだろうね。私にはあんまり理解できないけど」


 そんな理沙ちゃんを利用して天雲くんとお近づきになった私も大概性格は悪いんだけどね。

 天雲くんが学校で悪く言われてる時は流石に心が痛かったな。

 でも、そのおかげで彼は私の事をかなり好意的に見てくれるようになったと思うし。


「えへへ。バスケの大会も見に来てくれるって言ってたからカッコいい姿を見せれるように頑張らないとね」


 私はそれだけを考えて一心不乱にバスケットボールをドリブルする。

 ヒロくんの配信は今日無いから練習をずっとしてられるね。


 ◇


「浩人、おなかすいた~」


「はいはい。今から作るから待っててな」


 いつも通り、夕飯を作ろうとしたのだが異変に気が付いた。

 冷蔵庫の中身がない。

 無いというより、昨日の時点でなくなっていたのか。

 僕としたことが買い出しに行くのを忘れてた。


「すまん。食材を切らしてるから今から買いに行ってくる。待たせて悪いな」


「珍しいね、いっつも浩人が冷蔵庫の中身を確認して買ってきてくれてるのに。何かあった?」


「いや、夏休み前だから気が抜けてたのかも」


 多分学校のことが精神に影響を与えてたんだろうな。

 もう解決したから学校のことは一旦忘れよう。

 そろそろ夏休みだし、今考えるべきことは配信の事だ。


「そか。というか、買い出し行くなら私もついて行ってもいい? 私の家の食材なわけだし」


「ん? 別に良いけど聖奈が外出するなんて珍しいね。じゃあ行こうか」


「うん」


 聖奈は基本的に学校以外で外出しない。

 元々家が好きな奴だったし、僕が買い出しともしてたから外出する必要もなかったんだろう。

 他の生活必需品もネット通販で買ってるらしいから尚更だ。


「こうやって二人で一緒に歩くのはなんだか久しぶりな気がするな」


「いやいや、前に一緒に出掛けたじゃん。まだ一か月も経ってないよ?」


「そうだったっけ?」


 やっぱり、最近の学校の悪い噂の騒動が尾を引いてるらしい。

 時間の感覚が妙に曖昧になってるし、注意力も散漫になってる。

 冷蔵庫内の食材を切らしたのが良い証拠だ。

 今度ちゃんとゆっくりして精神を休めないといけないな。


「そうだよ。本当に大丈夫? 今日の買い出しとかは全然しなくてもいいよ? 出前とか頼めばいいし」


「本当に大丈夫だって。こうやって聖奈と二人で歩くの楽しいし。聖奈には健康的な夕飯を食べて欲しいしな」


 聖奈と一緒にいると心が安らぐ。

 最近削られてた精神がどんどん回復していくような感覚だ。


「そういう事なら、良いんだけど。本当に無理そうなら言ってよね」


「わかってるよ。心配してくれてありがとね」


 昔から聖奈には助けられてばかりだな。

 だから、家事とかそう言う面では助けになってあげたい。

 極力聖奈には笑っていて欲しいから。


「当たり前でしょ。浩人は世界に一人しかいない大切な幼馴染なんだからさ」


「改めてそう言われると照れるな。でも、嬉しいよ」


 聖奈は普段からツンとしていて、たまにしか素を見せないけどこうやって素直になると凄く可愛い。

 こういうのをギャップというんだろう。

 本当に可愛くて、胸が高鳴る。

 サラサラな茶髪に宝石みたいな翡翠色の釣り目。

 長いまつ毛。

 絶世の美少女というのはこの子のためにある言葉だと本気で思えるほどだ。


「ねぇ、手繋いでもいい?」


「良いけど、どうしてだ?」


「べ、別になんでもいいでしょ」


 聖奈はさっと手を握ってくる。

 夏場にも関わらずひんやりとしていて小さな手が左手を包み込んでくる。

 やっぱり女の子の手と言うだけあって柔らかい。

 でも、手のひらの所々にペンだこがあって聖奈が努力を欠かしていないことが感じ取れた。


「聖奈、今日は何を食べたい?」


「う~ん、唐揚げとかが良いかな。良い?」


「全然良いぞ。簡単だしな。材料を買って帰ろう。他にもいろいろ買いだめしておきたいしな」


 今日見た聖奈の冷蔵庫の中身は空だった。

 少々在庫を多めに仕入れておきたい。


「やった! ありがとね。浩人」


「これくらい気にしなくていいって。さ、早めに行こう。夜も遅いしな」


 いくら夏といってもこの時間帯になると暗くなってくる。

 僕だけならともかく、今は聖奈も一緒に居る。

 なるべく速く帰った方がいいかな。

 聖奈と手を離さないといけないのは名残惜しいけどね。

 僕たちはゆっくりとスーパーで食材の買い出しを済ませて聖奈の家に戻った。

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