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Vtuberの姉が配信切り忘れた結果、失恋弟としてトレンド入りした僕もVtuberになることになった  作者: 夜空 叶ト


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第34話 ニュースにもなった甘雲ヒロ

 対談配信を終えて少し経った頃、学校でも少しの変化が起きていた。

 勿論、天雲浩人に関する問題が解決したわけじゃない。

 でも、聞くようになったのだ。

 学校でも甘雲ヒロの話題を。

 少し前までは小田か藤波さんしか甘雲ヒロの話をしていなかったのに、今となっては校内を歩くだけで甘雲ヒロの名前を聞くようになった。

 やはり、先日の対談配信が世間一般にもかなり見られていたらしい。


「ほんとによかったぁ~ヒロくんってば、あのVtuber界のレジェンドの西園寺桔梗さんとのコラボ対談までしちゃって! おかげでいろんな人にまで見てもらえて人気急上昇! 今日の朝はニュースにもなってたし」


 藤波さんの言う通り今日の朝にはニュースになっていた。

 期待の新人Vtuber特集的な内容のニュースだった。

 デビューしてからまだ一か月も経っていないのにここまで世間に注目される存在に慣れるだなんて想像してもいなかったから、自分でも驚いている。


「そうそう! 藤波さんも甘雲ヒロの配信見てたんだな」


「うん! そう言うってことは小田くんも見てるの?」


「最初は甘雲このりの弟だからって理由で見てたんだけど、本人の配信も面白くてさ。気が付けば俺もいつの間にかファンになってたよ」


 二人は教室で甘雲ヒロの話で盛り上がっていた。

 目の前に本人が居るなんて思ってない二人はドンドン甘雲ヒロの事を褒めまくってくれているけど、なんだかむず痒い。

 変に反応したらバレちゃう可能性があるし、だからと言って何も反応しないというのは感じが良くない。

 一体僕はどうするのが正解なんだ?


「天雲くんは見て無いんだっけ?」


「いや、チラッと見はしたんだけど。二人みたいにがっつりはまってるわけじゃないかな」


「一応見てはいるんだな」


「だって、二人からオススメされたからね。見ないわけにはいかないでしょ」


 本当は見てるどころか配信してます。

 逆に、配信してる側だから見て無いともいえる。

 だけど、会話の内容とか配信の内容はわかっているから会話にはついていける。

 というか、二人はファンって言ってくれてるから配信で何をして欲しいかとかどういったところが好きなのかとかを聞くことができるかもしれない。

 そうなれば、ファンが求めてくれている配信を提供することができる! かも?


「その心意気はよし! じゃあ、今度一緒に同時視聴でもしようぜ! 藤波さんも一緒にどう?」


「いいねそれ! デビュー当初から見てる古参の人と一緒に見るのって良さそうだし。面白そう!」


 不味い不味い不味い。

 同時視聴なんてできるわけがない。

 だって、配信してるの僕なんだもん。

 同時視聴をしようものなら、速攻でバレる。

 どうにかしてこの事態を回避しないと……


「いや~それは遠慮しとこうかな。二人みたいにすごい熱量があるわけでもないし」


「ええ~私はそんな事気にしないけどな~」


「俺も気にしないぞ? オタクは布教してなんぼだからな」


 ヤバい、その切りかえしが来るとは思ってなかった。

 どうすれば切り抜けれるんだ?

 一回や二回な予定があるとか言ってなんとかできる可能性があるけど、それ以上は感じが悪くなってしまう。

 だけど、不可能なものは不可能なのだ。


「いや、僕が気にしちゃうからさ。それよりも二人は甘雲ヒロが配信するならどんな配信が見たいとかはあるの?」


「おっ、なかなか難しい話題だね。小田君は何かある?」


「俺だったら恋愛相談配信とかして欲しいな。失恋弟って言うインパクトがあるわけだし結構面白そう」


「いいね~確かに見てみたいかも! 私は無難にゲーム配信とか見てみたいよね。というか、いろんなジャンルの配信を見てみたい感はある」


 藤波さんの言う通り、僕は今まで雑談配信とか歌枠とかしかしてこなかったから新しいジャンルの配信をしてみるのもいいのかもしれない。

 莉乃姉さんにもショート動画を上げろって言われてるし。


「わかる! デビューしたばっかりだからって言うのもあるんだろうけど、動画の数が少ないからな。もうちょっといろんな種類の配信を見て見たくはある」


 やはり、そう言う意見を抱かれているようだ。

 ツッタカターでも似たような意見を見たことがあるし、マルチクリエイティブな甘雲このりの弟としてデビューした以上は様々なものに手を出していくべきだろう。

 これは貴重な意見として受け止めて、家に帰ったら莉乃姉さんに相談することにしよう。


「そう言えばだけどさ、天雲くんの変な噂の件。ちょっとわかったことがあるよ?」


「ああ、そう言えば俺もちょっと調べてみてわかったことがあるな」


「……え?」


 どうやら二人は独自であの噂の件を調べていてくれたらしく、何かわかったことがあるようだった。

 もし、それが核心に迫るものだったなら夏休みを迎える前に何とかできそうだ。

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