第24話 虐めの始まりと這いよる違和感
「全く、ここまでするかね」
朝、下駄箱に何らかの手紙がたくさん詰め込まれていた。
内容としては罵詈雑言しかない。
なんでこんなことをするのかよくわからないけど、まあいいか。
落ちてきた手紙をクシャクシャにしてゴミ箱の入れる。
朝からどっと疲れたけど、残念な事に今日はまだ始まったばかりだ。
今から教室に入ってどんな仕打ちを受ける羽目になるのやら。
「おっすって、なんでそんなに目が死んでるんだ? 天雲」
「ああ、小田か。おはよう。下駄箱にちょっとしたいたずらをされてな。それを片付けてたから少し疲れたってだけだ」
「いたずらか。まあ、お前が良いならいいんだけどな。あんま無理はすんなよ」
小田はため息をついてそれだけ言うと、先に教室の方に歩いて行ってしまった。
全く、これからどうすればいいのか。
こんな虐めまがいの事が続くならどうにか対策を考えないといけないんだろうけど。
僕が何かの対策ができるとは思えない。
「無理はしてないんだけどな」
無理はしていない。
めんどくさいし、クラスの連中から白目で見られるがそんなのはハッキリ言ってどうでもいい。
問題なのは学校で勉強がしずらくなるってことだ。
今の所大学に進学する予定ではあるので、変に成績を落としたくない。
それに、藤波さんや小田にも迷惑をかけたくなかった。
「あれぇ~ストーカーが学校に来てるぅ~」
「ほんとだ。気持ちわり」
「きっしょぉ~」
教室に入った瞬間に投げかけられる暴言の数々。
正直言ってここまで悪意を向けられるとは思っていなかったから少したじろいでしまう。
だが、ここで怯んだり言い返したりしたら相手方の思うつぼだ。
何も感じていない風に振舞わなくては。
「はぁ。なんか変な感じだな」
犯人が理沙であることは変わらない。
これは確定事項だと思う。
だが、付き合っていたころに感じていた理沙らしさをあんまり感じない。
そもそも、あいつはこんな風に人を嵌めようとできるほど賢くなかったはず。
何とも言えない違和感というか、気持ち悪さを感じて仕方ないのにこの違和感の正体を言語化できない。
「天雲くんちょっといい?」
「藤波さん? 別に大丈夫だけど」
「じゃあ、ちょっとこっち来て」
藤波さんはこっちこっちと手招きをしてくる。
教室内ではあんまり話すと良くないだろうし、ホームルームまではまだ時間がある。
だから素直に僕は藤波さんについていくことにした。
一体何の話なのかは気になるが、それはついて行って聞いてみればわかる事なのだろう。
↓にある☆☆☆☆☆評価欄を、★★★★★にして応援して頂けると励みになります!




