第23話 黒幕?
「てな感じだったよ。本当に散々だった」
「ひろくんって昔から変な人に絡まれること多いよね。前にも変な男の人達に絡まれてたし」
「それは莉乃姉さんにも少しの責任はあると思うんだけど」
莉乃姉さんの見た目はよく注目されて、声をかけるために僕を踏み台にしようとする連中が非常に多い。
つまりは、莉乃姉さんの言う変な男の人というのは莉乃姉さんにナンパをしようとして、僕に声をかけてきた人たちという事だ。
もちろん、舐められやすい僕にも原因はあるんだろうけど確実に僕だけのせいではないと思う。
「ええ~酷くない?」
「いやいや、私は普通に過ごしてるだけなんだけど?」
莉乃姉さんは普通にしてるかもしれないけど、そのずば抜けた容姿が男達を引き寄せてしまうんだ。
結果として僕が踏み台に使われると。
なんて理不尽な世界なんだ……
「まあ、それはいいや。それよりもこれからどうすればいいと思う?」
「難しいよね。だって、今の段階で先生とかに言っても何もならないだろうし。とりあえずは先生に相談が一番手っ取り早いんじゃないの?」
「だよね。今度先生に相談してみるよ。すぐに解決は難しそうだけど」
決定的な証拠があるわけではない。
そうなれば、いくら先生が力を貸してくれても教員という立場がある以上一方的に僕の味方はできない。
下手したら先生の教員人生を終わらせてしまう危険性すらある。
であれば、無暗に頼ることはできない。
「そうだね。本当にしんどかったりしたらお姉ちゃんに相談するんだよ?」
「うん。ありがとうね。莉乃姉さん」
莉乃姉さんに感謝を伝えてから、僕は自分の部屋に戻る。
誰かに悪意を向けられることは初めてじゃない。
どうしたものか……
「考えても無駄かな。収益化配信の事でも考えて時間つぶそう」
僕はそう決心をして部屋にあるPCの電源をつけるのだった。
◇
「ははっ浩人ってば良いざまね。私に向かってあんな態度をとるからこういう目に遭うんだよね。全く、私への当てつけか何かは知らないけどあんな地味な女と一緒に居るなんてさ」
私は今日の学校での浩人の様子を思いうかべながら高笑いをする。
孤立していく浩人を見るのはなんだか自分があいつよりも圧倒的に上の存在なんだ問い実感できるようで気持ちがよかった。
それにしても、あんまり辛そうな顔してなかったけど、どうしてなのかな?
ま、いっか。
この感じだとすぐに学校中に広まりそうだし、どんどん浩人の居場所がなくなっていく。
そのざまを見るのは凄く楽しそう。
「ふふ。にしてもあの人も面白い事を思いつくもんだね」
私にこのアイデアをくれた彼の事を思いうかべながら私は部屋で高笑いをする。
あの人がどのタイミングで動くかどうかはわからないけど、最高のタイミングで最高の事をしてくれるに違いない。
「絶対に地獄のどん底に叩き落としてあげるから楽しみにしといてよね。浩人」
高笑いだけが私の部屋に木霊する。
今日は気持ちよく寝ることが出来そうだった。
↓にある☆☆☆☆☆評価欄を、★★★★★にして応援して頂けると励みになります!




