14話
ギルマスとの会話を終わらせ、冒険者ギルドへと足を運ぶ。どんな仕事があるのかの確認を兼ねて冒険者ギルドにきているのだった。
基本的に仕事をしていれば、怪しまれることはない。特に仕事といっても薬草採取から、簡単なアルバイトで魔物の討伐は存在していないのだった。
主なアルバイトの内容は、荷物運びから手紙の運搬、料理を配る作業の手伝いといったものだった。外に行くこともできるのだが、魔物は少ない。
王都の近くに森林はあり、その中に魔物が存在している。だが、王都には騎士が多数存在している。その人たちが狩場や訓練場としていることから、冒険者が狩る魔物はあまり残っていないのだった。
街の安全と訓練を考えるのなら、魔物を討伐していくほうがいいだろう。その分仕事がなくなってきているため、なんともいえないけど…。
ダンジョンの街に行って、ダンジョン探索で資金面での対策をするのでも良さそうだな。
特に面白そうなクエストは存在していないのだった。そして、住居となっている雑貨屋に帰ってきたのだった。
「明日から、少しだけ働くからよろしく」
商人の子供として入学をする。そのため、商社のことを知っておいて損はないのだ。
「ええ、最初から予想していましたし、よろしくお願いしますね」
2日に1回働くことが決まったのだった。それ以外は暗殺ギルドへと移動をし、戦闘訓練を受けるつもりだ。
「そういえば、似たような境遇の人は来るのか?」
邪神教のものが身分を隠すためにここに来ることはあるのか?という質問だ。
「いえ、ここに来るものは基本的に訓練ですよ。表情と声色をコントロールする訓練のようなものですね。他にも支店があるので、ここが利用されたのは久しぶりです」
「《《他にも》》っていくつもあるのか?」
「ええ、情報は命ですから」
情報収集も兼ねて、やっているのだった。おそらく、食事処から鍛治師と幅広く働いているのだろう。となれば、あのカフェもそのうちの1つなのだろう。
明日はここで仕事をして、明後日はギルドへといった形だ。横に座り、どのような仕事をしているのかを観察しているのだった。
人間族から獣人と幅広い人種が店に通っているのだった。
「奴隷か…」
筋肉あふれる獣人の奴隷が店に入ってき、紙を手渡す。それに紙に書かれた商品と金を交換する形でその奴隷は外に出ていくのだった。
「ありがとうございました〜」
軽い会釈と挨拶を済ませ、コールの方に向き直る。
「奴隷に興味がありますか?」
「いや、奴隷のフリをして近づくのもいいかもしれないと思ってな」
「魔法契約なので偽物と判別されますから、おすすめはできませんね。それなら契約時に襲うほうが効率がいいでしょう」
(確かに…)
と納得してしまうのだった。
「鮮度が命なものや高価なものは扱っていません。品出しは仕事が終わってから行うことになります。わかりましたか?」
頷くのだった。
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次の日になり、適当な仕事をこなす。
そして、その次の訓練日になるのだった。